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監督の逮捕( 覚せい剤所持による )ばかりクローズアップされてるのか?
と思いながら見に行きました。上映回数も減ってしまいそうだったので。
結論からいいますと、いや~~ナカナカ良かったですよ!
うまく感想を書けるかわかりませんが・・原作者が絶賛するのもわかるな~
と、原作を読んじゃあいませんが、思いました。


子供が小さい頃は、かわいいし、子育てにも必死であっという間に
時間がたっていくのでしょう。成長して、個々の世界を持ったとき
家族が一緒に生活していくのは、大変なことなのかもしれない。


開発される場所と希望を抱いて入居した団地。
駅からも近いとは言えぬニュータウンが、
景気がいいころは大流行りだったのをぼんやり思い出す。
今は「多摩ニュータウン」も老朽化して、
住民の高齢化・過疎化なども問題になっているという。


舞台が「郊外の団地」であることには、そんな背景もリンクしているのかなと
思いました。高度成長期を経て、モノがあふれて豊かにはなったけれど
情報過多の中、閉塞感にさいなまれ、戸惑いつつ生きている日本人。
子供も大きくなって、ひと段落ついた母親。
幸せになるために、この「団地」にやってきたのに
何かが足りない。それを隠すかのように
「家族内で決して嘘はつかない」というルールを課す絵里子。


とにかく「完璧な笑顔」のキョンキョンが怖い~~。
ほかにも旦那(板尾創路)の愛人役にソニン・永作博美
絵里子(小泉今日子)の母親に大楠道代としたたかな女を
それぞれ演じてました。特に絵里子 VS さとこ(大楠)ですが。
板尾さんも「ちょろ助」と呼ばれていましたが、ちょろちょろぶりが
板についてました。(あ、シャレ・・になっちゃったか!)
前半は、結構画面が揺れたり回転したりするんで
私はちょっと酔っちゃいました・・


( ここから、ややネタバレか?? )

母親との関係を「反面教師」に、「完璧な家庭」を築こうとした絵里子。
しかし息子・航(広田雅裕)に言われた言葉
「思い込みがあると大事なものを見落としてしまう」が
後からあんなに生きてくるとはね~。
私だってそんなことが実はいっぱいあるんじゃないかって。
親子の縁はどうしたって切れないのだ。憎んでいても・・
どんな親でも、子供のことをずっと思っていてくれるのだから。


最後の方になって、絵里子のお兄さん役で、國村隼が
ちょろっと出てくるのがファンとしては嬉しかったです♪


紅い色ばかりの花々が最後に白く変わる。
絵里子の気持ちの変化がよくわかる「しるし」でした。
ずっとイヤ~な気分で見続ける話なだけに
ラストで救われる思いでしたね。