(今日は純粋に映画の話です)
ミニシアターに行ったら、次回上映の作品チラシと共に
某大学の映画研究会の冊子があった。
決して印刷の質が良いとは言えない、
ホッチキスでとめられた作りに懐かしさを覚えて手に取った。

ある人が小津安二郎の「東京物語」について言及していた。
広島・尾道の老夫婦が東京に住む娘や息子をたずねて
行くものの、一番親切に接してくれたのは、
亡くなった次男の嫁(原節子)だったというなんとも皮肉な話。
去年だったかな。フジテレビでリメイクしてドラマを
やったのでご覧になった方もいるかもしれない。

その人は先日上映された台湾のホウ監督の「珈琲時光」に
ついても書いていた。小津監督生誕百周年で作られた映画
なのだが、「携帯電話の使用が多いのが気になる」
とのことだった。
小津映画の中では「会話」が魅力なので
携帯電話だと少し味気ないと。
なるほど、小津作品は全部は見てないけれど、
会話の小気味良さ・言葉使いが私は大好きなので
それと比べると、どうしても「珈琲時光」は物足りなく
思える。この方もきっとそうなのだろう。

小津安二郎の映画が好きな人には・・すべての人というわけじゃ
ないだろうが、「珈琲時光」は受け入れづらい作品かも
しんないです。生誕百周年ってのを除いて見れば
また違う感想を持ったかもしれませんがね。