國村隼さんが好きであるワタクシ、迷いつつもせっかく韓国で男優助演賞と

人気スター賞Wで受賞したとご本人も喜んでおられましたので、見に行ってきました。

結構上映時間も長いんですよね。お客さんの入りはボチボチかなぁ…

 

ホラー映画とも言われていますが、うん、まぁ確かにそうかな。

冒頭に聖書の一節が引用されているので、キリスト教に詳しい方や

敬虔な信者の方ならば、ビビッとくるお話なのかも。

 

内容は…すでに見た方々が「どういうジャンルと言っていいかわからない」

と言っている通りかと思います。ホラーといえばそうだし、人をどこまで信じられるか?

というテーマでもあるので、そこを考えると去年封切られた映画「怒り」にも

通じるところがあるかと思います。

 

のどかな韓国のある村で、急に人殺しが多発するようになり、その原因は

ひっそりと一人暮らしている日本人(國村さん)にあるのではないか?という

話が飛び出します。殺人を犯した人間の体内からは、危険なキノコを大量摂取した

という結果も出ており、そのせいで狂った人が殺人を犯したのだということに

最初は収まっているのですが…

 

はじめのほうは比較的ユーモラスで笑える所もあるんですよ。

主役の巡査部長が結構ぼ~っとしたキャラで、ちょっとだらしなくて娘にも

たしなめられちゃうぐらいのダメさ加減で。

 

しかしそのまま終わると思ったら大間違い。國村さんの出番も少ないなと
感じていたら、後半ぐいぐい来ますので。

 

話は二転三転し、國村さんの役も悪人なのか善人なのか…最後まで見ているほうは

混乱し、とまどいます。誰が真犯人なのか?誰の話を信頼すればいいのか?

 

目に見えないはずのものが、見えたとき、人間は驚愕し、錯乱するもの

なのだと思わずにもいられません。あとキーパーソンは「祈祷師」ですが、結構イケメン

(だと私は思った)韓国のご祈祷ってこういう風にやるんだと思いました。

日本より音楽性が強く、ちょっと華やかかもしれません。

 

シカ肉をくらい、水行をしてふんどし一丁になる國村さん、長い俳優人生でも

こんなこと初だと、ご自身でもおっしゃっていましたが納得です。

だけどこの役で韓国で大人気で、ベビーカー押してるママさんにまで記念撮影を

お願いされるって、すごいなぁ^^;多分日本では考えられないですよ。

 

國村さんも怪演ですが、巡査部長の娘役を演じた子役の女の子も堂々たるもの

です。先が楽しみだ。これをハリウッドリメイクしたら…

でも陰鬱さ・おどろおどろしさは損なわれちゃうと思うので、どうなんですかね。

 

ちなみにキリスト教の司祭補佐の若い男性の役名が「イサム」

(韓国で1・2・3を意味するらしい)なんですが、日本語が話せるということで、

監督が日本人にある名前にしたのかもしれません。