[プロローグ]
1ヶ月の部費を1万円に値上げしますか?、それとも、春リーグをもって、今季の
公式戦を終了しますか?
このような質問にどちらかを選ぶ人はいないでしょう。
どちらを選んでも、新入部員はもちろん、現有の部員の確保も危うくなります。
例えば、20人のチームの年間の維持費は一体いくらかかるのか?
この質問に答えることが出来る人も、ほんの一握りだと思います。
和歌山大学ホッケー部会計担当者の山村和子さん。(59期 経済学部)
今年のみならず、来年以降も恒常的にクラブ財政の赤字が発生することに気
が付き、さっそく、会計の構造改革に着手しました。
「来年以降の後輩たちにツケをまわしたくない。」
これは、その財政改革の記録です。
収入の概要1
収入に関しては、いたってシンプル。
非営利のスポーツクラブだから、事業収入はなく、大体、次のとおりになる。
1、繰越金
2、部費
3、学校からの補助金
4、部費の追加徴収分
5、雑収入
とりわけ、確実な単年度の収入源は、部費と学校からの補助金になる。
この、2つが収入の固定的な柱になる。
では、この2つから、数字を固めていくことにする。
収支の概要2
では、一体、今年はどんな状況になるのだろうか。
本年度の収支見通しの作成になった。
結果、支出はかなり無駄を省き90万円まで下がる。
昨年は、110万円だったので、20万の削減。
ただ、収入は70万円。
やはり、20万ほど、不足してしまう。
そして、収入は確定しやすいが、支出は、思わぬ出費も予想される。
これを、どうやって埋めていけばいいのか。
また、昨年の資料を元に作成したこの収支予想自体も、本当に正確ものと言え
るのだろうか。
彼女は、再度、検討した。
収支の概要1
早速、彼女は、昨年の収支の内容を調査。
そこで、大変に厳しい実態が浮かび上がる。
非常に簡単に言えば、支出が110万円に対し、収入が60万円。
つまり、50万円の不足が発生していた。
その不足額を、繰越金で補填。
彼女が引き継いだ時、繰越金は、10684円。
給料60万で、110万の生活をして、貯金の50万を使い果たした格好になる。
ただし、前任の担当者を責めるわけにはいかない。
逆に言えば、追加の資金援助なしで、何とか乗り切ったといえる。
しかし、今年はどうか。
どの程度の不足が発生するか、彼女の試算が始まった。
