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東京ガスクリエイターズ戦記

いつもブルザイズブログをご覧頂きありがとうございます。





嚴コーチより先日行われた試合の報告をさせて頂きます。次戦、明治安田戦までに団結します。








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前節リクシルディアーズに惨敗を喫し、1週間が経った。この1週間、平日仕事終わりの時間を惜しんでミーティング、スカウティングを重ねた選手も一部いると聞く。それほどまでにX1初戦での惨敗は、選手の自尊心を傷つけたのか。そして、彼らの闘争心に火はついたのか。


相手は東京ガスクリエイターズ。X1下位~中位の間に位置する一部常連チームであり、我々が一度も勝ったことのない「格上」である。試合前にビデオや実際に東京ドームでの試合を観戦したところ、リクシルほど力の差は無さそうだが、チームとしての完成度は非常に高いという予想であった。自滅でゲームを壊すことがなく、ドームで勝利した明治安田戦でも、粘り強い良いフットボールをしていた。力の差はある。が、我々がベストのフットボールをすれば勝てない相手ではない。







はずだった。








結果は41-13。








前半こそ、拮抗した戦いだった。QB桐原の再三に渡るロングゲインが光り、勝負所ではWR中村がキャッチを魅せた。課題とされていた中への切り上がりを見せたRB藤野からも前節以上の闘志を感じた。キックオフリターンでは、反則をとられR大塚のキックオフリターンタッチダウンのビッグプレーが取消になってしまったが、これがあれば同点で前半を切り返せただろうし、後半逆転を期待させる展開になっていたかもしれない。それほどまでに拮抗した戦いであり、東京ガスも冷や汗をかいていたのではないか。








しかし、ディフェンスが粘り切れない。課題のアサイメントミス、ポジショニングミスは改善されつつあるが、重要な局面で自滅を繰り返し、自陣への侵攻を食い止めきれない。東京ガス自体試合から1週間も時間が無く、前節から戦略は変更されていない。スカウティング通りの相手を、我々のミスで止めきれない非常に情けない展開が続いた。勿論、相手QB徳島に褒めるべき点は多かったのだが…。コーチとして修正しきれず、試合の流れを引っ張ってくる粘りのディフェンスを出来なかった責任を強く感じている。コーディネーターの仕事は試合までが8割、試合当日が2割。私のチームに対する、その8割の働きかけが不足していたに他ならない。






中村・嶋崎の新人ILBコンビは、この2試合でよく成長してくれているように思える。最初は頼りなかった彼らが、要所で良いプレーを決め始めている。この2人の成長次第で、ディフェンスの完成度が飛躍的に向上するだろう。春シーズン試合に出場していた高橋(京都大学OB・大学日本代表・現IBM所属)は、絶大な存在感を放っていた。彼以上の働きをこの2人には期待している。一方で私は、ディフェンスユニットを陰でまとめているSF渡会の存在を評価したい。彼がいなければ、と思うシーンは試合中だけでなく、練習・ミーティングでも多くの場面で感じる。そろそろ周りの人間が彼を助けてもいい頃合いだ。





試合は後半時計が進むにつれ、ブルザイズの体力不足が露呈した展開となった。元々メンバーが少なく、試合に出場し続ける選手が多い中、第4Qでは見事全員足が止まり、息は上がっていた。思考回路は奪われ、立っているのが必死。全く脚が動かず、第4Q最後までハードに動き続けていた東京ガスの選手との地力の差を見せつけられた。最終的に、ネットのニュースでは、「東京ガスが順当勝ち」と表現されていたように、当前の結果で終わったように思える。何もサプライズは無く、自分たちの立ち位置を再認識させられる厳しい結果となった。「こんなはずではなかったのに…」と思う選手も一部いるかもしれない。







こんなはずではなかった?果たしてそうだろうか。






東京ガスは激しいトレーニング、厳しい走り込み、平日に練習までしている。リクシルはオフを返上して練習し続け、試合後すぐにミーティングをするように社会人チームでは日本一取り組んでいる。その相手に対し、我々は何で相手にアドバンテージをとれていたか。やる気?気合?声?殺す気?それがプレーにどう反映されたのか。我々が負けたのは「順当」以外何でもない。






一週間意識が変わっただけで勝てるほど、アメフトは甘くない。そういった考えはアメフトに失礼であるので捨ててほしい。試合前に必死になるのは三流。試合関係なく常に最大限の取組を続けられる選手は二流。それでいて結果を残せるのが一流。必死にすらならない者は、アメフトを辞めればいい。






我々はやっと「三流」になれた。今すぐに二流になることは無理だろう。では勝ちを諦めるのか。否。それだけはしてはならない。その中でも、明治安田に勝つ契機を見出すのがコーチの仕事である。選手には全く悲観することなく、次節思い切りのいい勝負をしてほしい。ここで挫折し、立ち上がらない人間は、三流にすらなれないのだから。









最後に。





ブルザイズのスタンドは、例年以上に賑やかだ。長谷川マネージャーが一人でスタンドの観客を盛り上げ、サイドラインではブラスバンドが演奏、大勢のチアリーダーが見事な応援を繰り広げている。我々が存続できるのも、色々な方々にサポートして頂いているおかげであると、改めて実感する試合となった。これ以上全員の期待を裏切る戦い方は、誰よりも我々が一番許してはならない。






いい加減、「悔しさ溢れる」試合戦記も書き飽きたところだ。






次は皆様に一言、「勝ちました!最高です!」とテンションの高いものをお届け出来れば嬉しい。