〈図1 2018年12月撮影 ミエちゃん〉

私の家の場合、ガスコンロのバーナーが2つある。

犬のお粥を作っていると、同時に人間用の食事も作る事が多い。

 

ママハハと一緒に作業している時、

私はどちらか片方の鍋の取っ手をひっくり返しそうになった。

気を付けているが、左右で視力が違う為、

自分がよけているつもりでも、様々なものにぶつかってしまう。

 

すると、ママハハに「危ないから、気を付けて!!」と怒鳴られる。

これは単に怒鳴っているというより、私が危険な事をやりかねず、とっさに大声で止めて下さったのだと思う。

こういった事は今日に限らず多々ある。

 

ママハハに怒鳴られると、出雲の祖父を思い出す。

 

かつて祖父は、金属の部品を制作する職人として働いていた。

玄関を入って右手側には、祖父の工場があった。

 

工場には様々な機械があった。

私は何も知らず、レバーのついたある機会に触ろうとして、

大声で怒鳴られた事があった。

後から説明があったが、実はそれは大きな岩をも壊す程の危険な機械であった。

祖父は私を止めようとしてくれたのだった。
怒鳴られたのはこの一回だけであった。

 

ママハハも祖父も、とっさに止めようとして大声を上げたのだと思う(私みたいな人間には、それ位大きな刺激がないと分からないのでは)

彼らのやさしさだったのではないか…

 

対して、実母や実父には怒鳴られる事があったが、注意というより八つ当たりに近い気がする。

怒鳴る理由が、部屋が片付いてないとか色々あると思う。

しかし、私の為に注意する事はなかった。

 

注意する為か、八つ当たりする為か。

「大声を上げる」としても、その理由によって意味が全然変わってくる。

 

しかし、その違いを私は明確に理解出来なかった。

気が付いたのは、1,2年前位だろうか…

もっと早くに気が付けばよかった…