バリ・BALI じゃらんじゃらん
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バリの水浴び

バリは赤道に近い常夏の島。

だからといって、いつでも日本の真夏日のような
クレイジーな暑さかと言うと、そうでもない。
天気が悪くて陽が差さないと肌寒い時もある。
とくに、クタやサヌールなどの沿岸部ではなく、
ウブドなどでは雨も多くて、長袖がほしくなることも
少なくない。

バリの一般家庭では湯沸かし器がないのが普通なので、
当然シャワーは水。
カマール・マンディと呼ばれるマンディの部屋、
つまり水浴びをする浴室には、昔の日本のタイル風呂の
小型版のようなタイル張りの水ためシンクがあって、
その水を手桶にすくってじゃぶじゃぶ浴びる。

ちなみに、カマール・マンディはたいがいトイレと一緒。
ワンルームマンションのトイレ付きのユニットバスと同じ。
便器は日本の和式便器と似た作りで、
トイレを使用した場合は、この貯め水を使って尻を洗う。
ちゃっぽん型ではなく、一応水洗式なので臭くはないが、
むき出しの便器があるところで水浴びをする
というのは、慣れるまで少々違和感がある。

で、そのシンクの貯め水は気温が低いと、当然冷たい。
とくに夜間や早朝は冷たくて、修行僧のような気分になる。
ぷるぷるぷるぷる。

ならば、みんな本当は湯沸かし器が欲しいんだろう、
でもガスが高いし、我慢してるんだな、と思っていた。

バリには都市ガスのインフラがないので、ガスはプロパン。
残念ながら価格は忘れてしまったけど、意外に高いなぁ
と思った記憶がある。

ところが、ふとしたときにマンディの話になって、
「お湯が出るといいのにね」と言ったら、
「マンディの水は冷たい方がいい」と意外な答えが。
あたたかいお湯でマンディすると病気になる、
健康のためには冷たい水がいい、と言う。

そういえば、友人の家で子供が生まれたときも、
子供が震えているのにほんの少し湯を加えただけの
かなりひんやりした水で沐浴させていたっけ。

冷たい水のマンディでやせ我慢してるのかと思っていたら、
それがいいと強く確信していたとは。

日本の当たり前が世界の当たり前だと思っちゃ
いけないんだなーと、つくづく感じたのでありました。

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バリの食堂でめしを食う

バリのローカルな食堂が好き。
地元の人が行く安いめし屋はワルンと呼ばれる。

ワルンの多くは、衛生的とは言い難く、
日本の保健所が検査に来たら営業停止になるような店が
ほとんどだけど、神経質にならなければどうってことはない。

いままでバリの安食堂でめしを食って、それが原因で
お腹がピーになったことはない。
日本のレストランだって生ガキを食べてノロウイルスに
感染したって話を頻繁に聞くんだから、バリが圧倒的に
ダメとは言い切れないだろう。

ま、そんな話は置いてといて・・・・・。
バリのローカルな食堂では、近くの席に座っている
知らない人から声をかけられることがある。

自分のインドネシア語が堪能というわけではないうえに、
バリ語の場合もあるので、何と言われているかわからない
ことの方が多いんだけど、どうやら
「お先に」と言っているらしい。

こちらにまだ料理が出ていないときに、自分の方に先に
料理が来て食べ始めるときに、一声かける。

日本でもランチタイムには仲間うちでこういうシーンは
よくあるけど、バリではまったく知らない人に対しても、
声をかける。

もちろん、ほかに客が多い時には、いちいち全員に言う
ようなことはないようで、声をかけられるのは
たいがい店に客がふたりだけというような状況のとき。

だからといって、それ以上に親しく話すわけではないし、
帰るときに再び挨拶があるわけではない。
声をかけるのは、食べるときにだけ。

日常的には家族そろって食事をするという習慣がない
バリ人であるのに、食べることに対してそうした
気遣いをするのはちょっと不思議にも思えますが。
もともとはどんな意味があったのかなー。

深いことはわからないけど、そうやって声をかけられると、
なんだかちょっとあたたかい気持ちになれます。

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バリの食卓

バリでは日本と違うことがたくさんある。
食事のとりかたもそのひとつ。

親しくなった人の家に行くと、「ごはん食べた?」と
聞かれることが多い。
「元気?」「調子どう?」という当たり障りのない挨拶と
同じような感覚なんだろうと思うけど、
「まだ」と答えると、「じゃあ食べていきな」と本当に
食事を出してくれることもあって、
たんなる社交辞令の挨拶だけでもないんだなと思う。
食べ物に恵まれた南国らしいおおらかさがいい。

といっても、わざわざ何か作ってくれるということではない。
バリでは朝早くにごはんを炊き、1・2品のおかずを作り置きして、
朝・昼・晩に食べる。
いまでは電気保温ジャーを持っている家も増えたので、
ごはんはいつでもあたたかいものを出してくれる
ことが多くなったけど、おかずはたいてい冷えたもの。

こうした風習は農耕民族的だと言える。
夜明けには起きてしっかり朝食をとって田畑での作業に励む。
昼には腹ペコなので、すぐに食べたい。
夕暮れに仕事を終えると疲れていて、それからまた食事の
支度をするのはしんどいから、あり合わせのもので
食事はさっと済ませたい、という合理的な習慣。

バリ料理の代表であるバビグリン(豚の丸焼)も、
いまでは夜でも食べられる店があるが、じつは朝の料理。
古くからある店では、夜明け前から豚を焼き始め、
夜明けとともに開店し、昼過ぎには売り切れ閉店
となるところも多い。
朝食にしてはずいぶんとボリュームがある。
でも、身体を動かす農民にとっては、一日しっかり働くための
エネルギーを朝食で摂取するのは理にかなったこと。

おかずは日本の家庭のように「ハンバーグをひとりに1個」とか
「とんかつをひとりに1枚」といった個別ものものではなく、
分けて食べやすい煮物や炒め物が中心。

それを食べたいときに食べる。
日本のように「ごはんよ」と母親が声をかけて、
家族がそろって食卓を囲むという習慣は、
日常的にはない。

「もうじきお父さんが帰って来るから待ってなさい」
とおあずけになることもなく、食事=コミュニケーション
という感覚はまったくない。

おかずを作り置きしているから、それでまったく支障はないけど、
大人も子供も自分が食べたいときに、それぞれ勝手に食べる。
これも、農作業の合間に手が空いた人から効率よく食事をする
という農耕民族らしい合理性が習慣化したものなのだろう。

だから、食卓がない。
そもそもバリの食事は、皿にごはんをよそって、
そのまわりにおかずを乗せるプレートランチが
スタンダードだから、テーブルはなくても問題なし。
それに輪をかけて、各自が好きな時に思い思いに
食べるから、食卓はいらない。

台所で皿にごはんとおかずを乗せてきて、日本流に言えば
家の縁側にあたるところなどに腰をおろし、左手で皿をかかえ、
右手の指で食べるのが普通のスタイル。

そんなだから、バリの人々には、おしゃべりしながらゆっくり
食事を楽しむという習慣もない。
ごはんは黙々と速やかに食べる。
食べながらしゃべってはいけないというルールが
あるわけではないが、バリ人はしゃべらずに黙々と食べるのが
普通なので、一緒に食事をする機会があって、
彼らが黙ってシーンとなってしまっても、気にする必要はない。
機嫌が悪いわけではないので。

ちなみに、親戚が集まって会食するようなときは、
大きな皿におかずを山盛りにして床に並べて置き、
各自が皿にごはんをよそっておかずを乗せていく
というブッフェ式。
その際も、皿を持ったら黙々と食べる。

食事のときにビールや酒を飲むということも、
一般的ではないので、食事の時間はあっという間に終わる。
あまりにもあっけなくて少々淋しい気もするけど、
それがバリの食事の習わし。
おしゃべりは、とっととごはんを食べてしまってから。


とらお 24 Jan 2011



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バリの冬服

「じゃあまた明日ね」

と手を振って帰って行く女の子たち。


3人とも中綿入りの厚手のジャケットを着て、

寒そうに襟元までジッパーを引き上げる。

首にはニットのマフラーを巻き、

手にはニットやレザーの手袋をはめている。

すっかり真冬のコーデ。


冬のおしゃれを楽しむ女性の姿といえば、

とくに変わったことではないんだけど、

これが南の島のバリでのことなので、

少々面食らった。


いつも行くウブドの24時間営業のネットカフェ、

23時までは女の子たちも働いていて、

その後は警備を兼ねたゴリラ似の兄弟など

男性スタッフにシフトする。


赤道に近い島とはいえ、夜は少々冷え込む。

それに加えて、公共の交通機関がなく、

人々はバイクで移動しているので、

風に当たって体温が奪われるから

上着が欲しくなるのは、わからないでもない。


でも、これほどの重装備はさすがに行き過ぎな

感じがして、「バイバイ」と見送りながら

ついつい笑ってしまった。


ニットの手袋なんて、各指ごとに違う色で

模様が編み込んであるかわいいもの。

軍手などではない。

どこで探して来たんだろうか。


半袖短パンの軽装でバイクに乗っても、

寒くて凍えるほどではないんだけどなー。


バリ人の女性の習慣からすれば、

仕事帰りにどこかに寄り道して遊ぶなんて

ことはないだろうし、

そもそもそんな時間に田舎のウブドで

行くところなんてない。


職場への行き帰りと、お祭りのときに寺に

行くくらいが、彼女たちにとってのお出かけ。

でも、寺に行くときにはバリの正装である

クバヤを着るので、洋服のおしゃれを

楽しめるのは仕事の行き帰りくらい。


誰に見せるわけでなくても、

夜の帰り道の数十分におしゃれを楽しみたい。

そんな女心が微笑ましい。



とらお 18 JAN 2011



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