今日はブラジルと対戦。去年の夏に対戦したときは1―2で敗戦。
ブラジルはなんとここ7試合だか8試合だか、勝ちがないそうだ。最後に勝ったのがその日本戦。昨年初の女性監督が解雇されたのに抗議して、数人の選手が代表辞退したり、まあ不穏な雰囲気のまま。今年41歳になるFormigaやキャプテンのMarta姐さんなど、ベテランが活躍・・・というか彼女たちをベンチに追いやる若手がいないのが悩みでしょう。
今日も試合をフルで上げてくれた神様がいたので、ゆっくり観戦。あれ、熊谷がベンチ入りもしてない。何ごとかと思ったら、熊谷、市瀬、斎藤がインフルエンザだという。・・・うわ、これ、次の試合も無理そうだな。
GKは山根。DF陣は左から有吉、大賀、南、宮川。ボランチに宇津木と阪口。左SHに中島。右に籾木。FWが池尻と横サマ。
大賀という選手はCBもできるのか、なるほど。わーい、期待の南と宮川もいる。
前半はまあ五分五分というかんじで進んでいく。アメリカ戦でちょっと狙われてるかなと思った有吉も、今日はキレが良かったと思う。その代わりといってはなんだけれ阪口のところでボールを失う場面が多かったような。
南は熊谷同様、背が高いので高いボールの対処は結構安心して見られた。ボールを予測して、跳ね返す能力があるのはありがたい。あとU20チームでもしていたように危ないボールは全部外に蹴りだしていた。まあ、足元でコネて取られるよりはいいけれど、これを確実につなげるようになるとさらに頼もしいかなあ。今日は最後までスライディングして足を伸ばして失点を防ぐという場面もあり、市瀬とこれからポジションを競ってほしいな、と。熊谷と2人揃ったら少し高さが出るかな、日本にも。
宮川・・・は正直あまりボールに絡んでいなかったような気がするが、彼女もフル出場。気になったのはスローインでなかなか投げない点くらいかな。持ちすぎて出しどころに困ってる印象が。得点に直接は絡んでいないけれど、2点目のカウンターは宮川と長谷川がコーナーで相手を囲んでボールを奪ったところが起点なので、これは継続してやって欲しい。
さて、中継がなぜか前半途中まで会場音が入らず、解説が話す声しか入らないという変な映像だったけれど、まあ仕方ない。前半は明らかにブラジルに勢いがあった。というか、ブラジルは前半20分くらい畳みかけてくる印象がある。逆に言うと、前半失点しなければまあ大丈夫という印象。
パスミスやインターセプトで結構ゴール前まで運ばれることもあったけれど、失点なく迎えた44分。有吉が高い山なりのボールをぽーんと前へ出す。これに対するブラジルDFのトラップが大きくなり、前に走りこんできた中島が奪う。もうペナルティエリア内なので、打つよね、とみんな思う。前を向いて、さあ、というタイミングで右に走りこんできた籾木にパス。GKが前に出ているのを見て、しっかりその頭上を越えるループシュートで得点。
解説は中島の落ち着きとさらに落ち着いていた籾木をほめていたけれど、正直驚かないかな。彼女はとて冷静にコースを狙うことがクラブの試合でも多いから。
このまま無失点で終えたいところだけれど、後半に入って追いつかれてしまう。これはゴール前で混戦になって、結構人数はいたのにあっさりコースを狙った絶妙なシュートを打たれてしまうという。さすがに山根なので、あまりヘディングではこなかったけれど、地を這うようないいシュートだった。くぅ。後で日本の放送のハイライトを見たら、クリアが中途半端だという指摘が。確かに。高く大きく、ができないなら外出したほうがまし。
この直後一気に4枚交代カードを切ってきた高倉監督。池尻を下げて小林。横サマを下げて遠藤。阪口を下げて長谷川。有吉を下げて鮫島。誰が誰と交代っていうのはよく覚えてないけどだいたいこんなかんじ?
FW陣はまあまあ守備には効いていたと思うけれど、点の入りそうな匂いはしなかったからしかたないかなあ。阪口は前半で交代かと思っていたので、納得。小林はワントップにして長谷川をトップ下。中島がボランチに入り、左遠藤右籾木。かな?
この後宇津木も下げて杉田投入。ほぼ前線はいわゆる高倉チルドレンだ。というか、前はベレーザ、真ん中がINAC的な。
結構攻め込まれる時間帯も続く。マイクが高倉監督の声を拾っていて、我慢我慢、とか、上げすぎない!という指示が聞こえた。
待望の2点目は粘り強い守備から。コーナーで宮川と長谷川のちびっこ二人が相手を囲む。苦し紛れに出したボールを籾木が回収して、最終的に長谷川に。ここから繋げていってその前にいた小林に出して、小林が真ん中をドリブルで持ち上がる。このはるか左前に遠藤がいて、さらに自分の前を指さしてここに出せ!と。もらった遠藤もちょっと持ち上がるが、そのころにはブラジルのDF陣も戻ってきてコースを防がれる。自分で行くか、さあどうするかというときに、するするっと右に籾木が上がってきて、ここにパス。中央には小林が待っている。そこに絶妙な柔らかいクロスを上げ、しっかりコースを狙ったヘディング!
すごい。2試合目でもう得点した。・・・熊谷は100試合出てるけれどまだ無得点だぞ!ポジションが違うけど。まだ足にテーピングしているからフルで出るのは難しいのかなあ。U19では延長戦でも最後まで出ていた気がするので、体力はあると思うんだけど。
解説が前半に言っていたのだが、Marta姐さん曰はく今ブラジルに必要なのはコンディションを整えること、なんだそうだ。後半に失点するケースが多いので、最後まで集中できていない、と。
その通りになってしまったな。というのは、このすぐあとに日本が3点目を入れたので。
3点目も日本らしい崩しから。左中央でボールを持った籾木が自分で行くかと見せかけて、後ろから走りこんできた長谷川にパス。すぐ囲まれるが、キックフェイントでかわし、左足でゴール右隅に蹴りこむという。高度な技。
このチームは流れから点を取るパターン。と言えばいいのだが、セットプレイから点取れないのがなあ・・・・。いいキッカーがいないのか、ヘディングがうまい選手がいないのか。
今日も期待の遠藤が出ていたので注目して見てた。今日もせっせと守備に走っていた。ゴール近くでグダグダになったところに体ねじ込んで打たせないとかね。彼女もいいキック蹴るのでいつかFKの機会があるといいなあ。
しかし遠征中にインフルエンザとか、ダメだろうそれ。また移動するのにつれていけるのかな、この3人。心配。
ちなみにアメリカとイングランドは2-2の引き分け。ハイライト見たら、目の覚めるようなフリーキックもあって、イングランド戦は不用意なファウル与えないようにしないと怖いなあ、と。
