あなたが生きる世界は、どんな仕組みになっているか知っていますか。

「仕組み」といっても、政治・経済システムなど、人間が造ったもののことではありません。

すべての人にいつも心得て生活してもらいたいこと。
このことさえ腹に落としていれば、どんな局面でも地に足が着くような、もっと根源的な話をしたいと思います。


まず大前提として、この世界には目に見えるものと見えないものの両方が存在しており、本当に大切なのは後者です。

無気力な若者が多い現代、日々を生きるのに全力を注げることは素敵なこと。
だけど、人間は目の前に見えている「形あるもの」に、どうしても意識が向いてしまいがちだということを忘れないでください。


仏教に「四法印(しほういん)」という教えがあります。
この世界の仕組みをもっともシンプルに説明する4要素であり、これが全てを説いているともいえるものです。


(1)諸行無常
形あるもの、目に見えるものには完全なものはない。
価値はつねに移り変わり、時代や人によって定まらない。

(2)一切皆苦
目に見えるものだけに囚われ、翻弄されるならば、あなたの生きる世界のすべてが苦しみとなる。
その苦しみに実態はなく、あなたの心が造り出しているにすぎない。
そのことに気付かねばならない。

(3)諸法無我
本当に大切な「真理」(法=ダルマ)とは、形がなく言葉で定義づけることすらできないもの。だからこそ「永遠」となりえる。

(4)涅槃寂静
こうした仕組みが働いているということに、まずは「気付き」、その理解を持って、日々を「実践」していくことが必要。
この営みこそ「悟り」の境地へ向かう唯一の手段であり、浮き沈みを鎮め、静かな平穏をもたらしてくれる。


あなたに与えられた有限な時間とエネルギーを、ぜひこの営みに注いでください。人生を主体的に楽しむための大切なヒントです。