電波を通じて見る被災地と、自分の目で見る被災地のギャップに
初めて直面し、言葉では簡単に現す事の出来ない感情を抱いた
まま ゛日本一美しい村゛ を通過しました。
複雑な想いを胸に約３０分ほど車を走らせます。
すぐ側には青々とした木々が生い茂り、避暑地とも思える峠道を
走り抜けると少し開けた街に出ました。
市役所や警察、郵便局が立ち並ぶ南相馬市の中心部です。
その街に入った際、上空を飛ぶ何機ものヘリと乗用車の数より
多いであろう自衛隊の災害派遣車輌の多さに驚きました。
たくさんの災害派遣車輌には数名の自衛隊の方が同乗されて
いましたが、皆さんとても疲れた目をされていました。
事前に認識していた状況、自分の目で見ながら走ってきた街を
思うと ゛仕事だから゛ という気持ちだけでは乗り切る事の出来ない
状況下におかれて職務に就かれているんだと痛感しました。
他府県から来た僕ですら頭の下がる思いです。
目的地へ向け市街地を走っていると、大阪ナンバーが珍しいのか
たくさんの方と目が合います。
信号待ちのおじいさん、対向車線で信号待ちをする車に乗った
おばちゃん、後続車の若者も覗き込むようにナンバーを見ていました。
おそらく震災直後は多かったであろう他府県ナンバーの車。
僕の見る限りでは平日という事もあってか僕以外の他府県ナンバー
は一台として見る事がありませんでした。
関西でもこれだけ被災地のニュースが毎日のように流れているのに
気仙沼や大船渡は知っているけど、南相馬ってどこ？という言葉を
よく耳にします。
これも行政、メディアが南相馬の現状を声を大にして発信していない
状況がこのような状態を生み出しているのだと思います。
※僕の感じた意見としてご理解下さい。
現地ではネットでの情報を発信していない（出来ない）方も多くいらっ
しゃいます。
お伺いさせて戴いたヨシユキ先生のような誰かが何かのアクションを
起こすきっかけともなるブログでの情報発信。
僕らが常に利用しているツイッターやフェイスブックなんかも情報収集
する上では有効的な道具かもしれません。
しかし、ネット上で流れる情報は個人的意見（僕も含め）や事実とは
違った情報が交錯するのも事実です。
僕は今回の福島入りで "子供達の今" を裏表無く発信されるヨシユキ先生。
そして "南相馬の今" を現地の声に耳を傾け、情報発信は行わず原発より
２０キロと２００ｍの場所で踏ん張っていらっしゃる "ビジネスホテル六角"さん
へお伺いさせて頂く事にしました。
飯舘村から美しい山道を抜け、南相馬の中心部を抜け６号線を南下します。
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