ロックの情報ブログ。 l バブルモア・レコーズ【泡の夜の幻想】 -177ページ目

M.R.M.C 第8話 ~環八のポリスー~

Black Rebel Motorcycle Club - Stop



ムサシノ・レーベル・モーターサイクル・クラブで唯一
警察にマークされていたのが甲州の狼。

だって、スピード出しすぎだからね。

でも、彼は言ってた。
「警察なんてクソくらえだ。
 俺には、ルー・リードが付いてるんだぜ?」


時間は25時過ぎ、甲州街道…


「ふう、食ったぜ。
 やっぱ、ここのラーメンは革命的だな…。
 まさにラーメン会の『OKコンピューター』や!」

世田谷区、甲州街道沿いにあるラーメン屋
『天上天下唯我独尊』から出てきたのは甲州の狼。

そこに、白バイの警官が待ちかまえていた。

「甲州の狼だな?」

甲州の狼は警官を全く無視してSR400のエンジンをかけた。

「おい!待て!お前、甲州の狼だろ!」

「え、なに?そんなことより
 あっちの方がヤバくない?」
そう言いながら甲州の狼は、道路の反対側を指差した。

警官が、指さす方向に目をやった隙に
甲州の狼はSRを新宿方面に走らせる、白バイもすぐに彼を追いかけた。

「はは~!俺に追いつけるわけないじゃん!
 なぁ?ルー・リード!」
言葉どうり、環状八号線を過ぎる頃には白バイはいなかった。

時速140キロ、景色は黒く染まり、ルー・リードは歌う。
まるで周りが避けるかのようで、信号は常に青。
SRを邪魔するものがない。

サウンドに酔いしれ走っている甲州の狼に
叫ぶ声が聴こえてきた。

「うわ。環八のポリスだ。
 俺たちの邪魔ができるのはアイツだけなんだよな。
 いつも環八を取り締まってるくせに甲州街道に来るんじゃねーよ。」

「こら~!狼ぃ~!」
環八のポリスが叫びながら追ってきた。




環八のポリス。
数年前は環状八号線を走るバイカーだった。
赤いHONDA VFR750に乗り、環八の彗星と呼ばれていた。
彼の単車にも悪魔が宿っていた。
悪魔の名はスティング。

The Police Live In Rio - Every Breath You Take


甲州の狼に、ルー・リードが話したことがある。
「スティングのやつは頭がいいんだよ。
 環八の彗星が警察になったのもやつが原因だ。
 
 白バイなら、違反者を追っかける時
 法的に無茶な走りも許されるだろ?」

悪魔もそうゆうの気にするのか…
甲州の狼が呟いた。

「真面目な悪魔もいるさ…」




皇居前、半蔵門辺りまで走ると
環八のポリスは消えていた。

「アイツさぁ、俺のこと捕まえる気ないよなぁ?
 いつも、しばらくするといなくなるしさ。」

単車を思いっきり走らせたいだけさ。
ルー・リードは答えた。

「アイツのサウンドは洒落てるから気分がノらないんだよね。」

皇居周りを一周する、甲州の狼。
そして甲州街道を戻るのだった。

「吉祥寺に戻って、一風堂のラーメンでも食うかな…」

甲州の狼。
黒のSR400に乗る、ラーメン好きの男だ。



続く…



by マニオ