【291】北陸新幹線で敦賀 | 酔いどれパパのブログ

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「お風呂」と「酒」と「路線バス」に関する駄文を書き連ねております。

過日、今年10カ所目の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)訪問で京都府は伊根町へ。


伊根町は、京都府の日本海側に位置する丹後半島に漁師町で、1階が舟置き場になっている2階建ての「舟屋」が海に面して並ぶ町並みで知られる。

1993年に朝の連続テレビ小説「ええにょぼ」の舞台になった土地で、主役を務めた同い年の戸田菜穂さんへの憧れも相まって、いつか訪れたいと思い続けていた。


東京からで伊根町を訪れるには、東海道新幹線で京都に出て特急列車に乗り換え、天橋立からバスというのが一般的だが、今回は北陸新幹線で敦賀まで行き、1泊してから小浜線と京都丹後鉄道で丹後半島入りすることにした。


理由は単純にして愚かで、延伸開業後1年半以上放置していた北陸新幹線の金沢~敦賀間に乗っておきたかったから。


そして、北陸新幹線で敦賀に行くなら、今年入会したJR東日本の「大人の休日倶楽部」会員限定の「北陸フリーきっぷ」とやらを使ってみようじゃないか、と勝手に意気込み、11月上旬の3連休に合わせて敦賀のホテルを2泊分予約した。


ちょいと忙しかった10月が終わり、体調を崩すことなく無事11月1日を迎えて、予約していた東京駅発10時22分発「かがやき」に乗るつもりだったが、前日に地元の仲間とグラス片手に語らい過ぎたせいで、予定の時間に起きることができず、家を出たのは乗る予定だった「かがやき」が金沢に着く頃だった。


すでに予約していた列車の発車時刻を過ぎているので乗車変更はできず、後続の自由席に乗るしかないので、13時を過ぎた東京駅新幹線ホームの列に並ぶ。


3連休初日とは言え、東京駅を昼過ぎに出る列車を待つ客はそれほどでもなく、問題なく2号車窓側席に収まる。


午後に東京駅から新幹線に乗り込むならグランスタで弁当を買い、おかずをつまみに一杯やるところだが、今日は休肝日にして酒を呑まない代わりに、普段なら食べないタイプの駅弁を手に取ってみた。

今はなき日本食堂調理所の包装紙を復刻した「トンカツ弁当」で、開けると2つのプラスチックトレーが重ねてあり、一つにはひとくちカツ、もう一つにはレーズン入りのカレーピラフが盛られている。
駅弁誕生140年を祝って復刻されたリバイバル弁当で、価格は1400円。

二日酔いにより野菜ジュースを2杯飲んだだけで家を出たが、ここへきて急速に腹が減ってきたので猛然とトンカツ弁当をかき込む。

食べ終わる頃には大宮に到着し、空いていた隣の席にもスーツ姿の男性が座る。

大宮を出ると、高崎、長野と停まり席が半分以上空いて隣の男性も2席空いた1つ前の列に移動した。

飯山を通過し、上越妙高に停まると終点の敦賀まで各駅に停車する。

北陸新幹線は、金沢までは何度も乗ったことがあり、富山までは3か月ほど前にも利用しているので、今回は金沢~敦賀の未乗区間の車窓を楽しもうと、「えきねっと」でのフリーきっぷ購入時に東京駅を10時台に出る「かがやき」の窓側指定席を押さえていたわけだが、前述の理由により金沢を発車する頃には日が暮れる仕儀となった。

金沢を出て、暗くなった石川県から福井県に入り東京駅から3時間53分で敦賀に到着。
新幹線開業後初めて降り立った敦賀駅は、従来からある在来線の5面ホーム脇に新幹線と特急列車用の新たな駅舎が設けられており、2階の乗り換えフロアは広々としている。
6月に佐賀県の武雄温泉駅で見た新幹線と特急列車の同一ホームでの対面乗り換えとは違い、敦賀駅では新幹線は3階、特急列車は1階に発着するので、乗り換えには垂直移動が伴う。
(↓武雄温泉駅で乗り換えの様子を眺めた時の話はこちら)

限られた敷地に新幹線と特急列車用ホームを設けるため空間を縦方向に展開せざるを得なかったのだろうと思いながら、1階の特急列車ホームまで降りてみてから在来線ホームを跨いで西口改札を抜ける。

駅前のホテルに投宿してから近くの和食店で夕食を済ませ、明日の早起きに備えて早めに床に就いた。

(つづく)