「ありがとね。じゃあまた…」
ホジュンと会えたし
コリちゃんにも会って
接点を得たし
満足した俺はもう脱出しようと思った。
ホテルマンの帽子を被って
最初に来た従業員入口へ戻っていく。
女性たちが
追い掛けて来たけど
警備員が従業員入口の所にいて
そこで止めてくれた。
俺は従業員通路を歩きながら
近くで時間を潰しているマネージャーに
連絡して
無事にホテルを抜け出すことが出来た。
帰りの車では
コリちゃんに貰った名刺を
穴が空くくらいに見つめていた。
株式会社○○○○
経理課 チェ・コリ
あんな可愛い顔してるのに
名刺カッコいいなぁ……
とか
会社名で検索して
この会社がある△△△ビルって
この間リハしたスタジオの近くだな……
とか
その名刺を見ながら
彼女にどう接触しようかと
考えている自分がいた。
その日の再会で
俺は再び彼女に恋をしていた。