でも彼女は






こんな状況なのに


僕の心配をしていた。














「オッパは大丈夫ですか?
オッパの方がまずいんじゃ……」




「俺は事務所が守ってくれてるから大丈夫。
それよりモヨナだよ。
マスコミとか………大丈夫?
家の周りとか……家族とか……」




「意外と大丈夫です。
少なくとも家族は離れて暮らしてるし
あっちは田舎だから影響ないみたいです」




「そっか……とりあえず良かった…。
何かあったらすぐ言って」




「はい。ありがとうございます。

オッパ………体に気を付けてくださいね?
私は大丈夫ですから」









彼女はずっと僕の心配をしていた。







僕のせいで
普通の生活が奪われるかもしれないのに


どうして僕よりも
平然としていられるのだろう……








気丈に振る舞ってくれているのだろうか………







僕は不思議に思った。


















それからは毎日



彼女に電話して、状況を確認した。









彼女は依然として平気そうな感じで




今は仕事にも行ってるらしい。









しかも特にマスコミに追いかけ回されたり
そういったことはないと話していた。











僕はホッとする半面




やっぱり不思議というか
奇妙にも思った。