「それより明日、何したい?」

「……………え?」









今回彼女の家に泊まったのは


可能な限り彼女と居る為。









明日はオフだし

久々にデートもいいかなと思っていた。












「明日俺休みだから
久しぶりにデートでもすっかなって
思ってたんだけど…」







考えてみれば

デートっていうデートは
付き合った日くらいしかしてなくて







俺にしては珍しいけど


たまには彼女と外を歩きたいと思った。










でも




「休まなくていいの?
疲れてるから寝たいんじゃない?」







彼女は俺がインドアだってことも知ってるし


疲れを気遣って
すぐには乗ってこなかった。










「俺は……
精神的に休みてぇ…
仕事から離れたい…。
その方が色々と浮かぶ気がする」







ここに居ると仕事をしてしまうし


やっぱり明日は外に出たいと思った。









「そっか……」








彼女は俺の腕の中で静かになる。
















しばらくすると


「ごはんとか……食べに行きたいかな…」






控えめにそう言った。












「それだけ?」




「うん……」








相変わらず願望が少ない彼女。



言いにくい雰囲気に
してないつもりなんだけど……



まぁ特にないってことか…
と思って









「…ふ………相変わらずだな…。
ま、それでいっか」






とりあえずごはんに行くことにしようと
心に決めた。