その後
ミーティングルームへ戻るまでの間は
また少し彼女とおしゃべりをした。
荷物を取って
彼女を見送る時
僕は再度彼女に確認をした。
「ねぇ。本当に大丈夫?撮影…」
彼女は穏やかな目をして
「大丈夫です。
当日、よろしくお願いしますね。
ホソクさん」
そう言った。
「お~なんだよホソクさんって」
「仕事ですからね。
BTSのJ-HOPEさん」
そうやってふざける彼女の様子を見て
僕はなんかホッとしていた。
深刻にあれこれ考えてないようで
良かった……
「そうですね~
アイドルのイム・モヨンさん?」
「え、なんでアイドルなんですか!
嘘はダメですよ」
「嘘じゃないよ。
俺のアイドルだもん」
「ちょっとなんですかそれ~」
僕たちはふざけ合って
笑い合って
「じゃあまたね」
と別れたのだった。