「モヨナ?」
彼女はモジモジしながら下を向き
扉の横に立っていた。
「ォッパ…………」
彼女は僕に気づいて
チラッと目を向けたけど
すぐにまた顔を下に向けた。
「休みとってくれてありがとね。
中一緒行こ?
俺の傍に居てくれれば良いから」
彼女の緊張を少しでも解してあげたくて
僕は優しい声色で声を掛けた。
彼女は
「はい………」
と小さく返事をしてくれて
僕は彼女の手を引いた。
彼女の手は冷たくて
少し震えていた。
だから僕はぎゅっと
少しだけ力を入れることで
『大丈夫だよ』
と伝えた。
ミーティングルームに入ると
案の定みんながこっちを見たけど
彼女と会ったことのあるマンネたちは
気を遣ってくれて
「お、モヨンちゃんようこそ!」
と出迎えてくれた。
ジミンが彼女の肩に手を置いたのは
気に食わなかったけど……。