彼は私を抱き締めたまま寝てしまって
寝息が聞こえてきたけど
私はドキドキしたまま……
このまま寝れないのかなと思っていたら
意外にも安心感が出てきて
ぐっすり眠ったようだった。
翌朝少し日を感じるまで
目が覚めなかったから……。
ハッと目が覚めると時刻は7時だった。
彼の腕は未だに
私のお腹に回されていたけど
そーーーっと外してベッドから出た。
そして彼に布団を掛け直すと
私はキッチンへ行った。
どうせ大したものは作れないし
と最初から諦めて
いつも通りの簡単な朝ごはんを作る。
作っている間に彼は起きてきた。
「あ……おはよ」
「……………はよ…」
寝起きで目がほぼ開いていない
初めて見る素が丸出しの彼。
ソファに座って
ぼーーーーっとしている後ろ姿に
なんか笑えてくる。
なんか新鮮で
新たな一面が見れて嬉しかった。