「私ってさ……
女に見えないんだって……
まぁ当然だよね……
可愛くないしさ…」
私が自嘲気味にそう言うと
彼は眉間に皺を寄せて
「は?」
と言った。
「元彼にそう言われた…。
私は女だと思えなくなるんだって。
愛想悪いし、何考えてるか分かんないし
可愛くないし……」
不器用な私自身に
悲しい気持ちになりながら
そう打ち明けると
「お前が女に思えねぇってなぁ……」
彼は鼻で笑った。
彼がどういう意味で
言ってるのかと思っていると
彼は言葉を続けた。
「俺からは……
シセリは……女にしか見えねぇ。
そいつが言う可愛いとか愛想良いってのは
単なるぶりっ子なんじゃねぇか?
俺は媚びるヤツは嫌い。
お前は媚びなくて凛としてる。
外見ももちろんだけど
中身も綺麗だからお前に惚れて
付き合いたいと思ったんだけど?」
彼は私に面と向かってそう言ってくれて
さっきとは違う意味でドキドキした。
「俺は……
お前が望んでくれたらヤりてぇ。
でも……まだ付き合ったばっかだしな。
お前のこと……大事にしてぇと思ってっから
まだ俺的にはいいかな……
別にさ…
体の関係が無くても俺はいいよ。
お前が傍に居てくれれば……」
私は泣きそうだった。
私はこの時
やっと運命の人に出逢ったんだと思った。
色々考えてしまって
言いたいことが言えなかったり
極度の恥ずかしがり屋だったり
難の多い性格の私だけど
彼はそんな私でも
受け入れてくれると言ってくれたようで
すごくすごく幸せを感じた。