彼女に電話を掛ける1時間前
「明日ジミンが
ちょっと医者行くことなったから
午後休みな」
マネージャーからそう告げられた。
普段だったら
何も考えずに作業の時間に当てるんだけど
昨日付き合ったことで
頭がいっぱいの俺は
気づいたら
彼女に電話をしていた。
「14時まで講義あって
それ終わったらまぁ暇だけど……」
「じゃ、それ終わった頃
お前ん家行っていい?」
せっかく予定が空いたし
彼女とデートしようかと思ってそう言ったら
彼女が何故か黙りこくってしまった。
え………俺なんか悪いこと言ったか……?
デートで家行くって言っただけだよな?
それって普通じゃね?
あ、嫌ってことか…?
いや待てよ……
そっか………
女だもんな………
色々考えるよな……
そう思った俺は
彼女に警戒して欲しくなくて
言い訳をした。
「俺さ
まだ言ってなかったけど
インドアタイプなんだよね。
たまに外に出るのはいいけど
中がいいなぁと思って」
そう言っても
彼女は黙りこくっていて
俺はなんで彼女が無言なのか分からなくて
痺れを切らした。
「おい、聞いてんのか?」
「え…?あ、うん……」
彼女はなんか
上の空みたいな感じで反応してたけど
たぶんいきなりの話に
動揺して
色々考えてしまったんだと思った。
俺は彼女を安心させようと
「別に何もしねぇよ?」
そう言うと
「あ、当たり前でしょ…?」
そう言うから
なんかつまんねぇ。
「当たり前でもねぇだろ」
俺はちょっとからかいたくなって
そう言った。
そしたら
予想外の反応をされてしまった。
「じゃあ入れない…」