-ユンギ目線-
思いがけず彼女に逆告白をされて
晴れて彼女と付き合えることになった俺は
彼氏らしいことをしてみたくて
彼女を家まで送って行くことにした。
「大学は忙しいのか?」
「ん~
もう少ししたら忙しくなりそう。
そろそろ就活しなきゃ…」
「やりたいことあんの?」
「別に……」
俺は彼女の相変わらずの冷めた物言いに
思わずプッと吹き出した。
「ホントお前って願望ねぇよな…」
「悪かったね」
俺がぼそっと呟いたことに
彼女は怒ったのか
そっぽを向いた。
あ、やべ……いきなり怒らしたかな………
そう思って少し焦っている内に
あっという間に彼女のアパートに着く。
「ここ?お前ん家」
「そう」
「へ~」
まぁ悪くはない。
少し街灯が少ないのは気になるけど
駅から遠くもないから
それなりに人通りはあるだろう。
それに結構シンプルな感じで
でもまぁ
彼女が住んでるってだけで
俺はすぐに気に入った。
「たまに遊び来てもいい?」
「え~やだよ」
彼女は俺がさっき言ったことで怒ってるのか
嫌そうに冷たく返してきた。
内心
マジで嫌われたかもって思ってはいたけど
なんとなく
「じゃ予告なく来てやるから安心しな」
と意地悪を言って彼女の反応を伺った。
でも彼女は意外にも
ふふっと軽く笑っていたから
ちょっと安心した。