それなのに僕は
欲深い。
彼女と居れるだけで幸せだけど
好きになればなるほど
彼女に触れたくなってしまう。
僕も男なんだ……
と思わずにはいられなかった。
「モヨナ」
僕は向かい合っている彼女の目を見つめた。
「はい?」
彼女は大きな目で僕を見つめ返す。
「目………つぶってくれる?」
彼女は男に恐怖心があるはずだから
ちゃんと聞いてからと思ったけど
僕はビビりで
ストレートに言うことは出来なかった。
だから
僕が何を求めているか
感じ取ってくれと願って………
僕は目をつぶった彼女に
触れるだけのキスをした。