戻るとすぐに
ニヤニヤしたジミンが近寄ってくる。










「ヒョン!付き合ったんですか?」




僕は驚いた。









「なんで…?」



「え、だって…
ヒョンは付き合ってない子に
あんなことしなそうだもん」







あんなことと言われて思い付くのは
彼女の手首を掴んだことしかない。









「今日のモヨンちゃん
本当に可愛かったですね!
今まで眼鏡かけてて正解ですよ~
モテそうだもん。
ヒョンはラッキーですね」







ジミンにそう言われて



確かに


運命のイタズラというか


すごい出会いだよなぁと思い返した。









 


「まぁちょっと意外でしたけどね」







ジミンはそう付け足した。








「何が?」




「元気印みたいな人が好きそうだから…」










確かに………




僕自身もそう思っていた。











「なんか不思議な雰囲気じゃないですか?
モヨンちゃんって…」









そう。



彼女はなんか不思議なオーラがある。







少しミステリアスで




でもふわっとしてて





意外と芯が強い感じもあって……




でも結構ネガティブで…………。












「確かに個性的だよな。
でも俺としては雰囲気になんか惹かれる…」


「うん……
ヒョンの言うことはなんか分かる…」












そんな感じに彼女の話をしていると





「撮影もうそろそろで~す!」



と声が掛かった。









僕はメイクヌナの元へ行って

準備に取りかかった。