それからも何回か
その社長に電話をした。
彼は毎回快く電話を受けてくれて
彼女の様子を色々と教えてくれた。
だいぶ英語が上手くなったとか
最近は休みの日に
ブティックとかコスメショップに
足を運んでるらしいよとか……。
彼女を実際に見られないのは残念だけど
元気そうな様子が分かって
それだけでもありがたかった。
段々と社長とも打ち解けてきて
彼女がBig Hitにいた頃の話とか
当時の惚気話などもするようになった。
「昔から彼女は
仕事バリバリやるタイプだったか~
やっぱりな……。
その姿に惚れちゃった訳ね」
「そうなんですよ~
小さい体のどこに
そのパワーがあるのってくらい
頑張ってるからなんか…
気づいたら目で追うようになってて……」
「でも彼女
頑張りすぎる所もあるから
心配になる時もあるんだよなぁ…」
「分かります!そうなんですよ~
だから余計に目が離せなくて……
助けてあげたくなったり……
ちょっかい出したくなったり……」
「そっかそっか~
やっぱりそういう所ね
テヒョンくんが惹かれたのって」
僕と社長は仲良くなり過ぎて
いつの間にか社長は
僕のことを''くん''付けで
呼んでくれるようにもなった。
「彼女のこと
ちゃんと見張っててくださいね!
あ………韓国にはいつ戻ってくるんですか?」
僕は気になることを聞いた。
今は拠点がニューヨークだけど
本社は韓国って聞いていたから
いつかは戻ると信じていたから……。
「まもなく韓国戻るよ。一旦だけどね。
まだ彼女には言ってないんだけど……。
一応僕の会社は韓国が本社だし
そろそろ韓国で事業進めたいんだよね」
「そうなんですね…。
分かりました。
今日もありがとうございました。
また連絡します!」
「は~い。またね~」
そんなやりとりを時折することで
彼女の情報を得ていた。
そして僕はその後
思いがけない人との遭遇で
彼女とのことで
更なる進展を迎えることとなる。