告白のことか……


俺は彼女に話を振られて
すぐに何の事を言ってるのか分かった。






「嘘言うかよ」




彼女は俺に目を向けた。












「あの……
保留……でもいいですか……?
まだ……ユンギさんがどんな人なのか
分からないので……」






フラれるんだろうなと思っていたから
内心驚いた。



だから………ちょっと嬉しかった。








「返事なんていつでもいいよ。
でもさ……
そろそろ『さん』付けと敬語やめてくんね?
なんかよそよそしくて話しづらい。
客と店員の前にもうダチだろ?」





そう言うと



彼女は控えめに






「うん……」




そう頷いたから







やっとのことで
友達と認めてもらえたような気がした。









「じゃあ何て呼べばいいの?」

「ユンギ」

「え……」

「それしかねぇだろ」






彼女はえーーと言いながらも

渋々

「分かった……」

と返事をしてくれた。









その頃に料理が運ばれてきて


お互いにお腹が空いていたのか
すぐに食べ始めた。











「なぁ……
さっきのナンパ男は今日だけか?
あんな風にされたの」





俺はマッサージ屋での出来事が
少し気になっていたから
彼女に聞いてみた。






「前もあった……」


「お前の担当?」


「タイミング次第かな……。
でもあの人…
私がいいって注文してくるって
同僚が言ってた……」


「そっか……。
他のヤツは知ってんの?
お前がああいう風に言い寄られてるって…」


「知らないと思う。
言ってないから…」


「なんで言わねぇの?
嫌じゃねぇのかよ」


「嫌だけど……
でもお客さんだから言いにくい……」






彼女の立場になれば
気持ちは分かる。




でもあのままでは
もっとエスカレートしそうで
俺は心配だった。