それから毎週のように
そのマッサージ屋さんに通った。



彼女のハンドマッサージと
先生の全身マッサージは本当に良くて


キツいレッスンの後に行けば

翌日は体が軽くて
レッスンにも耐えられた。











ハンドマッサージは
たまたまなのか分かんないけど
いつも彼女で

だいぶ気楽な雰囲気になった。







「そういえば年って……」

「あ、二十歳です」





まさかの同い年だった。







「マジかよ……タメじゃん。
じゃ、タメ口で…」

「私は敬語で」

「なんで」

「お客さんです」

「つまんな……」

「つまらなくて結構です」





彼女のさっぱりとした受け答えが
俺にはツボだった。(マッサージだけに…笑)






「面白いな……
名前は……?」

「キムです」

「ちがくて下の名前」

「シセリです」

「シセリね。よろしく」

「はぁ……」




「俺ユンギ。
あ、知ってるか」

「いや……知りませんでした。
ミンさんとしか……」

「俺ミンさんって呼ばれんの
あんま好きじゃねぇから
下の名前で呼んで」




俺が名乗るなんて珍しいんだけど

これに対しての彼女の返答が……










「呼ぶ機会ないので大丈夫です」










俺はたいそう笑った。






なんだこの女。


愛想のかけらもねぇ。








でも俺は面白くて
もっと話したいと思った。









でも





「マッサージ終わりましたので
先生呼んできますね」



と立ち上がってしまった。






















「なぁ………」