お姉さんとのデートの日。
私は約束の時間より少し早めに
弘大駅にいた。
端の目立たない所で待っていると
LINEが来る。
私の居た所から
少し歩いた所に改札があって
そこまで行ってみると
白いパンツを履いたお姉さんが立っていて
小走りで近づくと
「あ!モヨンちゃん!」
と手を振ってくれた。
「お待たせしました」
「全然待ってないよ!行こ!」
お姉さんは私と腕を組んでくれて
ちょっと照れくさかった。
お姉さんとはそこから少し歩いて
洋服屋さんを見て回った。
「あ~!これモヨンちゃんに似合いそう!」
お姉さんは
ずっと私に似合いそうな服を見ていて
合わせてくださる服は
すごくセンスが良かった。
「あの…ダウォンさん……」
「オンニ」
「あ……ダウォンオンニ……
オンニのお買い物は…よろしいんですか?」
私は服を1枚1枚チェックしている
お姉さんに問いかけた。
「今日はね
スタイリストになりたくてね。
モヨンちゃん色々着こなせそうだから
スタイリングしたくて」
お姉さんは楽しそうにそう言っていて
私は嬉しかった。
「ちょっとこれ着てみて~」
お姉さんの言われるままに
試着をしてみて
いつもと違って見える
自分のスタイルが新鮮で
すごく楽しくなった。
「これすっごい似合う!
これ買ってあげる~」
「え、いや…あの……」
「妹にプレゼント!
そんな高くないしいいじゃん!」
「そんな……自分で払います!」
「いいの!
これは私が買うから
何か他に欲しいものあったら
自分で買ったらいいじゃん?ね?」
お姉さんの圧しに負けて
買っていただいてしまった。
ちょっと自分にはガーリー過ぎるかな
と思ってたけど
お姉さんが言うには
着回せるやつらしいから
私服で仕事をする私には
ありがたいものだった。
色んなお店を見て回って
お腹が空いてきたから
可愛いカフェに入った。
「素敵なお店ですね~
こんな所来たことないです」
私がキョロキョロと見回していると
向かい側のお姉さんが
テーブルに頬杖をついて
「モヨンちゃんホント可愛いね」
と微笑んできて
私はドキッとした。
