テヒョンくんのスキャンダルがあってから
ごはんがまともに喉を通らなかった。
疲れから
睡眠はとれていたので
なんとか体力をギリギリ維持できてる
そんな状態……。
恋愛でこんなにボロボロになるなんて
我ながら情けなかった。
「大丈夫です!
それより今日は何にしますか?
今日はまだ1番人気もありますよ~」
努めて明るく振る舞って
これ以上詮索されないようにした。
社長は心配そうな顔をしながら
「何かあったら連絡するんだよ?
ほんの些細なことでいいんだから」
と優しく声を掛けてくれた。
私は社長の優しい言葉に
涙が出そうになった。
彼からの説明があるまで待とう
そう思っていたけれど……
翌日
予想外の事が起きた。
その日はバイトが休みで
少しゆっくり起きて
ぼーっとテレビを見ていた時のこと。
「エンタメ速報です!
先日熱愛報道があった
BTS防弾少年団のVさんですが…
どうやら
二股疑惑が浮上しているようです」
「え…」
私は一気に目が覚めた。
「週刊誌××××によると
数ヵ月前からVさんがとあるアパートに
夜遅く出入りする姿が見られた
ということで……
あ、写真出てますね……
ちょっと……
ご本人かは判別しにくいですが……?」
テレビに映された写真には
私のアパートの入り口と
変装したテヒョンくんが写っていた。
私は絶望的になった。
もう終わったと……