それから何度か休みの日に
図書館へ通って

一緒にお昼ごはんを食べた。






本の話をしたり
僕の姉の話をしたり
メンバーの面白い話をしたり……



僕にとって彼女は
何でも話せる人になっていった。










でも会う頻度はまちまちで 
 



ツアーが始まったり
カムバックの時期になると

僕の休みが減り

必然的に彼女に会えなくなった。









そろそろ彼女の持つ
独特のあの空気感が恋しい………


そう思っていると


彼女からLINEが来て

嬉しさにすぐにメッセージを開けた。














最後の付け足しが彼女らしくて
ちょっと笑った。




でも僕はメンバーが気になったので
返信をした。

























僕はガッカリした。



ほのかな期待を抱いただけに
ガッカリ感は大きかった。







握手会で会えるとしても
ほんの一瞬だけだけど


彼女が元気にしてるか
目で確認したかった。











僕はそう送ってため息をついた。






















握手会前日の夜



メンバーで会話をしていると





「図書館の子は明日来ないの?」

と話を振られた。









「あ~~来るみたい」
 


「マジすか!俺だったり……」






ジョングクが伺って来たけど





「しない」



と答えると
ガッカリしていた。









「え、じゃあ誰ですか?」


ジミンも興味津々で聞いてくる。








「ナムだって」



そう教えると


少し離れた所で
ケータイをいじっていたナムジュンが







「え?俺が何?」

と食いついてきた。







「ナムヒョン
ちゃんと見てきてくださいね!
ホソギヒョンの図書館の人」



テヒョンの
何とも言えない独特の言い回しに


「え?」


とナムジュンは聞き返していた。









「ヒョンの所に
図書館の子行くらしいですよ」



ジミンが補足すると



「ホント?どんな感じの子?」



とナムジュンは聞いてくる。








「瓶底眼鏡で、色白の……
ちょっと地味な子」



そう答えると
メンバーたちは瓶底眼鏡に反応しちゃって

何それと検索して笑っていた。








内心笑うなよと思ったけど
僕も最初はちょっと笑ってしまっていたし
そのままにしておくことにした。







「分かりやすそうだね。探そっと」



ナムジュンが楽しそうに言っていたので
僕はちぇっと思った。