「何が無理なんだよ」
彼は何か勘違いしてるのか
少し怒ったような口調だった。
「ユンギの…色気が…。
刺激が…強…すぎ…」
ユンギが私の首をペロっと舐めるから
ちゃんと話せない。
「お前の方が色気ありすぎんだよ」
と彼は耳元で呟いた。
私は脱力してしまって
ぐったりすると
彼は私を再びぎゅっと抱き締めた。
「気づいた?
PVと同じことしたんだけど」
「首は舐めてないでしょ…?」
「それは……お前が煽るから」
「煽ってない」
「あ~
お前が相手役だったら俺、
仕事でもヤバいだろうな…」
彼は何の想像をしてるのか
そんな事を呟いた。
「人目あるから…大丈夫でしょ」
「いや…忘れそう」
彼がそんな事を言うから
私は彼をバシッと叩いた。
「ちょっと!もう…」
彼はニヤっと笑うと
私の手をとって立ち上がらせた。
「よし、そろそろ寝ようぜ。
俺、明日も仕事だから。
今日、お前俺の抱き枕な」
「はぁ?暑苦しい」
嫌そうに答えたけど
内心ユンギにくっつけるのが嬉しい。
素直になれない私だけど
きっと彼はそれを分かってる。
私とユンギが
なんだかんだ上手くできてるのは
紛れもなく彼の努力。
氷と氷のぶつかり合いに見えるけど
どっちも中に熱があって
たまに溶け合って交わっている。
まぁ
最近のユンギは
だいぶ溶けてるような気はするけど…笑
周りから見れば変かもしれないけど
これが私たちの在り方。
何があるか分からない人生。
この関係は
いつまでも続かないかもしれない…
でも
それでも今お互いが必要だから
今を一緒に生きている。