ユンギが前室のドアを開ける。
何となしに入り口の方を見たのであろうが
見知らぬ人の登場に
彼のグループのメンバーの声が
一気に上がった。
「ユンギヒョン…まさか…?」
「おぅ」
おぅじゃないよ~(泣)
そう思ってる間に
わーっとみんなが私達を囲んだ。
「噂のヒョンの彼女だぁ~」
「え、可愛いじゃん!」
皆にはやされて
ユンギは少し照れくさそうに
めんどくさそうに頭をかいた。
その後は
仕事までの間
メンバーは気を遣ってなのか
面白がってなのか
みんなが私に話かけてくれて
楽しく過ごしていたけど…
気づいたらユンギは
いつものように寝ていて
何しに来たんだっけ…私…
と急に現実に引き戻された感じがした。
ユンギ以外のメンバーが
居なくなった隙を見計らって
私は帰ろうと
バックを取りにユンギの元へ近づいた。
寝ている彼を起こさないように
そーっと。
上手くバックが取れたので
音を立てないように帰ろうと
彼に背を向けると…
突然、腕を掴まれ
引っ張られた。