☆BTE 2021-12-26記
I Can't Give You Anything But Love:
この歌は、1928年です。この後の大変な時代は、まだ、なくて、貧しくても、希望に燃えていた米国の楽しさが聞こえてきます。下記の歌詞では、バースの部分から拾いました。アネットハンショーという歌手が、すっかり、歌詞通りに歌ってくれます。というか、その歌詞を、拾いました。アネットは、歌って、最後に、「ザッツオール」と言うのがお決まりだったようです。
Wikipediaによると、アネットハンショー(Annette Hanshaw)という歌手は、1901年生まれ、没年は、1985年です。歌手活動歴は、1926-1937、だそうです。戦争が始まる前に、歌手活動を止めていて、歌手としては、ずいぶん、幸せな人だったようです。ただ、本人は、レコーディングや、音楽ビジネスは好きでなくて、歌うのが好きな人だったようです。同時期に、ルースエティング(Ruth Etting)、エセルウォーターズ(Ethel Waters)や、コニーボスウェル(Connee Boswell)がいて、楽しい時代だったようです。
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I Can't Give You Anything But Love (1928)
Composer:Jimmy McHugh
Lyrics:Dorothy Fields
「I Can't Give You Anything But Love」英語詩:
曲名:あげられるのはあいだけ
美艇香津 訳詩
[VERSE]
Gee, but it's tough to be broken.
そう、でも、おわるのはいや、
It's not a jokin', it's a curse.
じょうだんじゃなく、のろわれてるの
My luck is changing, it's gotten from
うんのよいわたしなのに、ただのだめから
simply rotten to something worse
ひどいことになってきて
Who knows, some day I will win too.
でも、いつか、わたしはかつの、
I'll begin to reach my prime.
さいこうのときにむかってすすむ、
Now though I see what our end is,
わたしたちのそのいくさきはわかってるけど、
All I can spend is just my time
いまつかえるのは、じかんだけ
[CHORUS]
I can't give you anything but love, baby.
あげられるのはあいだけ、ベイビー
That's the only thing I've plenty of,baby.
いっぱいあるのはそれだけ、ベイビー
Dream awhile, scheme awhile
ゆめをみて、すこし、かんがえて、
We're sure to find
きっとみつける、わたしたち、
Happiness and I guess
しあわせ、それと、たぶん
All those things you've always pined for.
ほしいもの、ぜんぶ
Gee I'd like to see you looking swell, baby.
ええ、えらいあなたをみたいわ、ベイビー
Diamond bracelets Woolworth doesn't sell, baby.
ダイヤのブレスレットよね、ウルワースにはない、ベイビー
Till that lucky day you know darned well, baby.
そんな、いいひがくるまで、わかるでしょ、ベイビー
I can't give you anything but love.
あげられるのはあいだけ
Baby
ベイビー
Baby
ベイビー
I can't give you anything but my love, baby.
あげられるのはあいだけ、ベイビー
That's the only thing I've plenty of, oh, baby.
いっぱいあるのはそれだけ、ベイビー
Dream awhile, scheme awhile
ゆめをみて、すこし、かんがえて、
We're sure to find
きっとみつける、わたしたち、
Happiness and I guess
しあわせ、それと、たぶん、
All those things you've always pined for.
ほしいもの、ぜんぶ
Gee I'd like to see you looking swell, baby.
ええ、えらいあなたをみたいわ、ベイビー
Diamond bracelets Woolworth doesn't sell, baby.
ダイヤのブレスレットよね、ウルワースにはない、ベイビー
Till that lucky day you know darned well, baby.
そんな、いいひがくるまで、わかるでしょ、ベイビー
I can't give you anything but love.
あげられるのはあいだけ
Nothing but love
あいだけ
That's all
ザッツオール
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さっそく、バースの1行目から
[VERSE]
Gee, but it's tough to be broken.
そう、でも、おわるのはいや、
Gee [驚き・喜び・落胆などを表して]おや、うわ~、参った、う~ん、へえっ、ちえっ
tough [仕事などが]つらい、きつい、[状況などが]厳しい
最初の、「Gee」を、訳ではどうするかが問題ですね。辞書の意味は、上に記した通りです。こういう言葉は、あまり考え過ぎても、どうにもならないので、その後の、意味のある文の流れ、様子を見て、決めます。何がどうだからと説明できる事ではないので、「そう」にしました、という事だけです。
そして、まだ、歌の1行目で、何がどうなっているのか分かりません。「broken」とあっても、何が壊れたのか、分からないのですが、そう言いたくなる何事かが起きているのでしょう。ここは、その何事かは、想像するだけで、つまり、何かが、だめになったり、終わったりした事であろうとは推測できます。そして、「tough」は、いろいろな意味のある形容詞ですが、辛い状況を言っているのだとは分かります。
パソコンの自動翻訳で見ると、
(自動翻訳)⇒壊れるのは難しい
まだ、自動翻訳の理解の及ばないところのようです。それで、その言わんとする事を考えて、次の様にしました。状況がどうであるという文を、自分はどう思っているに置き換えたものです。そして、音符の数にも合わせる必要があります。
おわるのはいや
そして、バースは、歌に入る前に、その歌の状況を説明するものなので、いわば、劇のモノローグでしょうか、言葉が続きます。
It's not a jokin', it's a curse.
じょうだんじゃなく、のろわれてるの
jokin' ジョーク、冗談
curse 罵りの言葉、呪い、呪文
訳は、その通りですね。
My luck is changing, it's gotten from
うんのよいわたしなのに、ただのだめから
luck 幸運、運、運命
この行は、次の行と合わせて、1つの文になります。
自分の幸運(ではないようです)、運、それが、変わって来ているというのです。何から何にが、次の行に書かれています。
simply rotten to something worse
ひどいことになってきて
rotten 腐った
something worse もっと悪い何か
これは、訳すのには、何と言ったらいいか考えさせます。でも、言ってることは、分かるので、言葉を探すしかありません。それで、「simply(単なる)」があるので、
ただのだめから、ひどいことに
としました。そんな所だと思います。
以上、バースの第1連です。第2連があります。
Who knows, some day I will win too.
でも、いつか、わたしはかつの、
Who knows 誰が知っているか
win 勝つ
でも、「いつか、私は、やっぱり、勝つ」、と言うのです。「Who knows」は、「ありがたい」みたいな事で、その構成語句でなく、その気持ちを訳す必要があります。「誰も知りはしない」とかに訳しても、それはどうしようもないですね。その気持ちなので、そういう文が必要なのです。訳では、知ってるとか、知らない、とかは関係なくて、ただ、こういう事、だと言います。
「でも」は、「but」です、原文には、「but」とはありませんが。そして、日本語の助詞「の」を使います。それで、
でも、いつか、わたしはかつの、
そういう事なのだろうと思います。
そして、今の状況を説明し、言います。まだ、バースなので、歌に入る前のセリフなのです。
I'll begin to reach my prime.
さいこうのときにむかってすすむ、
prime 最盛期、全盛(期)、盛り、青春
「begin」は、「始める」ですが、言葉の置き換えに拘る事はなくて、このフレーズの言っていることを、日本語で言うのです。というわけで、「すすむ」を選びました。「move on」、「proceed」、「advance」とかの言葉がなのいに、「進む」でいいの?と言われても困ります。
そして、
Now though I see what our end is,
わたしたちのそのいくさきはわかってるけど、
end [時間的な]末、終わり、目的、目標、.結末
私は分かっているのです。自分たちの、未来、進む先が。
だから、その通りの日本語になりました。ちなみに、
(自動翻訳)⇒今、私は私たちの終わりが何であるかを見ていますが
それは、日本語にも、言い方があるというものです。
今、言えるのは、こういう事です。
All I can spend is just my time
いまつかえるのは、じかんだけ
その通りですね。
そして、歌に入ります。
[CHORUS]
I can't give you anything but love, baby.
あげられるのはあいだけ、ベイビー
「愛以外には、私は、あなたに上げることができない、ベイビー」、ですね。
「ベイビー」は、そのまま使ってよいでしょう。
原文は、「..できない」という否定形の文ですが、訳は、それを、「愛だけは上げられる」と、肯定文に、姿を変えました。元の文が否定文なら、訳も否定文でなければならないという考え方もあるかもしれません。それも、1つの考え方ですね。でも、それが、歌の訳として、適切かどうかは、また別の問題の様です。学問的に考えてほしい課題です。
そして、次の行、
That's the only thing I've plenty of,baby.
いっぱいあるのはそれだけ、ベイビー
plenty of たくさんの
「それが、私が、沢山持っている、たった一つのもの」、ですね。
音符の数に合わせると、日本語の、「私が」などは、省略されます。「たった一つのもの」は、「それだけ」、それで問題ないですね。
Dream awhile, scheme awhile
ゆめをみて、すこし、かんがえて、
awhile しばらくの間
scheme 計画を立てる、構想を練る
「scheme」という語は、それを使う方も、単なる、「考える」とかでなくて、色々と、計画し、準備する事を考えているのでしょうが、日本語では、「考える」に落ち着きました。やはり、「けいかくし」とか、「こうそうし」では、歌として理解されづらいのです。
We're sure to find
きっとみつける、わたしたち、
(自動翻訳)⇒私達は必ず見つける
語順は変えて、「わたしたち」は後になります。
Happiness and I guess
しあわせ、それと、たぶん
guess 推測、推量・推定する
そして、
All those things you've always pined for.
ほしいもの、ぜんぶ
pined for ~が恋しい、~を恋い焦がれる
「pine」というのも、何かを求める強い気持ちですが、「ほしい」に気持ちを込めました。「こがれる」とか、あるいは、漢字熟語で、「せつぼうする」では、歌の言葉として、瞬時には理解できませんね。
そして、次の連になります。
Gee I'd like to see you looking swell, baby.
ええ、えらいあなたをみたいわ、ベイビー
また、「Gee」ですね。ここは、「ええ」になりました。
Gee [驚き・喜び・落胆などを表して]おや、うわ~、参った、う~ん、へえっ、ちえっ
swell 膨れる、膨張する、増える、強くなる、大きくなる
「swell」が何なのか、という事ですね。
(自動翻訳)⇒うねりを見せてほしい
(自動翻訳)⇒私は、あなたが膨張するようであるのを見たい
要するに、今の状態よりは、大きくなっているという事ですね。それを、「おおきくなってるのをみたい」とか、「ふくれるのをみたい」では、何を言ってるのか分かりません。ここは、単純に、それは、「えらくなっている」、あなたの事をいっているのでしょう。だから、
えらいあなたをみたいわ
です。
そして、それは、そういう日には、
Diamond bracelets Woolworth doesn't sell, baby.
ダイヤのブレスレットよね、ウルワースにはない、ベイビー
Woolworth 雑貨小売店チェーン、ウルワース(Woolworth Co.)
ダイヤのブレスレットを買ってくれて、もちろん、それは、普通の雑貨屋とか100円ショップのじゃなくて、本物の、ダイヤの、と言っているのです。
Till that lucky day you know darned well, baby.
そんな、いいひがくるまで、わかるでしょ、ベイビー
Till ..まで
darned well すごくよく
「darned well」は、「ありがたい」みたいな事で、その構成語句を訳すのではなく、そういう言葉として、受け取る言葉の様です。「すごくよく」とか、「めちゃくか、ぜったい」、とかですね。
それが、「分かってるでしょ」、というのです。ちなみに、自動翻訳では、
(自動翻訳)⇒あなたがよく知っているその幸運な日まで
そして、この歌のテーマです。これは、前にもありました。
I can't give you anything but love.
あげられるのはあいだけ
Baby
ベイビー
Baby
ベイビー
以下、歌われる通りに、前記の内容の歌詞を、そのまま拾います。なので、各行の事は、既述済み、です。
I can't give you anything but my love, baby.
あげられるのはあいだけ、ベイビー
That's the only thing I've plenty of, oh, baby.
いっぱいあるのはそれだけ、ベイビー
Dream awhile, scheme awhile
ゆめをみて、すこし、かんがえて、
We're sure to find
きっとみつける、わたしたち、
Happiness and I guess
しあわせ、それと、たぶん、
All those things you've always pined for.
ほしいもの、ぜんぶ
Gee I'd like to see you looking swell, baby.
ええ、えらいあなたをみたいわ、ベイビー
Diamond bracelets Woolworth doesn't sell, baby.
ダイヤのブレスレットよね、ウルワースにはない、ベイビー
Till that lucky day you know darned well, baby.
そんな、いいひがくるまで、わかるでしょ、ベイビー
I can't give you anything but love.
あげられるのはあいだけ
Nothing but love
あいだけ
That's all
ザッツオール
この、「ザッツオール」は、アネットハンショーのお約束です。
-完-
(余白残興)
2021.12.26記:
この歌は、この時期の代表的な歌として、その外には、歌を取り上げることの少ないジャズ史の中に名前が上げられたりします。また、近頃、少し前に、レディガガとトニーベネットのデュエットのバージョンもあったりするのでそれなりの歌なのです。
YouTubeを拾っておきます。
