<訃報> 本郷功次郎さん74歳=俳優
既に新聞記事その他で御存知かと思いますが、俳優の本郷功次郎さんが2月14日永眠されました。
毎日新聞 2月14日(木)21時28分配信
本郷功次郎さん74歳(ほんごう・こうじろう=俳優)14日、心不全のため死去。葬儀は親族のみで営む。後日、偲(しの)ぶ会を開く予定。喪主は妻で元宝塚歌劇団トップスターの古城都(こしろ・みやこ<本名・本郷都>)さん。
岡山市出身。1959年、大映ニューフェースとして映画「講道館に陽は上る」でデビュー。「大菩薩峠」「お琴と佐助」などの映画に出演した。二枚目スターとして、テレビドラマ「特捜最前線」「ザ・ガードマン」「キイハンター」などでも活躍した。
本郷功次郎さん死去…藤岡弘、「つらい、残念…胸が痛い」
デイリースポーツ 2月15日(金)6時59分配信
ドラマ「特捜最前線」などで活躍した俳優・本郷功次郎さんが14日午前10時30分ごろ、心不全のため横浜市栄区の病院で死去した。74歳だった。
本郷さんと「特捜最前線」で共演した俳優の藤岡弘、(66)はデイリースポーツの電話取材に対し、「つらい、残念です。胸が痛いですね」と声を絞り出した。デイリースポーツからの問い合わせで訃報に接したといい、「どうされているのか気になっていたんですが…」とショックを隠しきれない様子だった。
先輩刑事役だった本郷さんを藤岡が殴るシーンを思い出として挙げ、「相手が先輩なので不安だったんですが、快く引き受けてくれて、器の大きさを感じました」と振り返った。また、森繁久彌さんらが中心となって設立した「映画人ガンクラブ(現芸能文化人ガンクラブ)」に本郷さんとともに在籍していたといい、「一緒にクレー射撃をしたのが思い出。真剣に取り組んでいて、頼もしく見ていました」としみじみと語った。
二谷英明さんや大滝秀治さんら「特捜‐」で活躍した俳優が、次々と亡くなっていることに「バタバタと逝ってる。心配になってしまいます」と消え入るような声で話し、本郷さんに対しては「いい仕事させてくれてありがとうございます、と言いたいですね」と早すぎる別れを惜しんだ。
当ブログでは“「特捜最前線」と特撮”と題して、2回にわたってテレビドラマ「特捜最前線」の出演者による特撮作品をまとめてきました。
本郷功次郎さんを偲んで、今回は削除されてしまった映像等を修復した再録記事をお届けします。
新たに目にする読者がいれば幸いです。
[ガメラ] ブログ村キーワード
特撮映画 最多出演者 本郷功次郎さん
「特捜最前線」と特撮 シリーズ2回目は、橘警部を演じていた本郷功次郎さんを特集します。
本郷さんは大映映画のスター。
大映は東宝映画に次いで、特撮映画にも力を注いでいました。
トップスターの市川雷蔵さんや勝新太郎さんはこの手の作品に出演しないので、お鉢が本郷功次郎さんに回ってきたというわけです。
橘剛(演:本郷功次郎。第53話~第509話)
昭和13年生まれ、長崎県出身。高校時代は野球部に在籍していた。かつては県警本部のエリートだったが無二の親友を逮捕したことから田舎の駐在所に自ら進んで転属。やがて野球選手であるその親友の息子を応援に上京した際に、別事件で親友を追っていた特命課と遭遇。苦悩の末、再び親友を逮捕することになる。その自責の念から警官を退職しようとしていた矢先に、神代の計らいで警部の階級を得て特命課に配属。射撃の腕前は警視庁内でもトップクラスであり、ときには長距離からの狙撃を任されることもある。その上、柔道四段で格闘能力も高い。こうした有能さを持つことから、次第に神代の右腕的存在となっていき、やがては特命課No.2のポジションに収まることとなる。神代の不在時などには彼が課長代理として捜査の指揮を執ることも多い。一見温厚に見えるが、他の特命課員同様、感情的になる場合があり、その際は「てめぇ!」「この野郎」「おい、おっさん」などと乱暴な台詞を吐いたりもする。家族は妻と息子二人だが、駐在所への転属がきっかけで長年別居状態が続き、のちに離婚を決意。東京の予備校に通うために上京した長男信一とは紆余曲折の末同居、次男も終盤で上京した際に事件に巻き込まれている。信一との同居までは1人暮らしであったが意外と部屋は小綺麗で清潔な一面も持っている。
特命課の刑事は、婦警を呼ぶ場合に神代は君付け、その他の刑事たちは名前で呼び捨て若しくはちゃん付けで呼ぶが、橘のみ苗字で呼び捨てにする。また、当時では珍しい、ピークドラペル(剣襟)のシングルスーツを着る事が多かった。
普通特撮映画というと怪獣、もしくはSF映画を思い浮かべる方が大半かと。
邦画全盛期には、大スペクタクル映画も作られていました。
「ベン・ハー」「スパルタカス」……といった映画に触発されたのでしょう、大映が総力を挙げて制作したのがこの作品です。
大映初の70ミリ映画で、「新源氏物語」の八尋不二が脚本を書き、「大菩薩峠(1960)」の三隅研次が監督したスペクタクル・ドラマ。撮影もコンビの今井ひろし。(七○ミリ=大映スーパー・テクニラマ)。主な出演者は「濡れ髪三度笠」の本郷功次郎、市川雷蔵、中村玉緒、「花くらべ狸道中」の勝新太郎など。(キネマ旬報 全映画作品データベースより抜粋)
インド北方の国にあるカピラ城は、ある朝、金色の大光輪に包まれた。スッドーダナ王の妃マーヤーがシッダ太子を生み落したのだ。それから二十年--美貌のほまれ高いスパーフ城の王女ヤショダラー姫の婿となるべき男の武芸大会が開かれた。各国王子の中で最後まで残ったのは、シッダ太子とその従兄ダイバ・ダッタの二人であった。競うこと半日、ついにシッダ太子が勝利を収めた。カピラ城内で太子夫妻の幸福な結婚生活が六年間おくられた。しかし、その頃から次第にシッダ太子の心深くに人生への懐疑が生れた。自らの境遇と奴隷や賤民の身の上との余りの違いに人生の苦悩を持ったのだ。ある夜、太子は心の安らぎと人生の悟りの道を得るために最愛の妻と城を後に禅定の地を求めて出城した。太子の諸国の放浪が続いた。ある時は岩石ガイガイたる荒野を、ある時はヒマラヤ山麓の原始林を--経てある川の畔の大きな菩提樹の蔭に太子の苦行が始められた。(後略)
本郷功次郎さんは、主人公シッダ太子を演じていました。
「釈迦」のワンシーンより、魔女や悪魔がシッダ太子に襲いかかります(魔女達は、当時としてはかなり露出度高めです。フルスクリーンモードでお楽しみ下さい)。
「釈迦、悟りの場面」
英語版なら全編視聴可能、台詞が判らなくてもラストの大迫力の特撮シーンは必見です。
削除される前に是非チェックなさって下さい。
「釈迦(英語版)」
でも特撮映画の華といえば、やはり怪獣映画。
大人向けに作られた「大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン」では、主人公平田圭介を演じていました。
この主人公まったくの善人というわけではなく、映画の前半では欲に目が眩んでいた一人。
怪獣の登場で、それまでの行いを深く反省したというわけです。
ガメラもこの頃は善玉ではなく、依然として恐怖の対象。
しかし前半の対決では、バルゴンの圧勝でした。
管理人はバルゴンという怪獣、大好きですねぇ。
冷凍怪獣 バルゴン
体長:80メートル
体重:70トン
ニューギニアの孤島にある魔境“虹の谷”に隠されていたオパールに似た卵から誕生した、現地で「千年に一度誕生する」と言い伝えられている伝説の怪獣。鼻先から前方へ伸びる大きな角を持つワニとオオトカゲを合わせたような外見の四足歩行生物である。カメレオンのような長い舌の先端からは零下100度の冷凍液を噴射し。この冷凍液で大阪城および市街地とガメラを凍結させた。噴射直後にはバルゴンの歩き回った周辺が凍結することもある。自分の身に何かしらの危険が迫ると、その殺気を遠くからでも敏感に感じ取れる程の優れた動物的本能や感覚を持つ。狡猾であり、ダメージを受けるとそれ以上自分が傷つくようなリスクを冒さない。
バルゴンの冷凍液でガメラとともに大坂城が凍らされる
背筋に生えた光り輝くトゲからは虹色の殺人光線を放つ。この光線はあらゆる物質を破壊できるが、鏡の光を反射する性質で無効化される。体組織は水に弱く、長い間水中に留まると細胞が溶け出してしまい、同時に舌先からの冷凍液が噴射できなくなる。巨大な鏡で跳ね返された虹色光線で体表を負傷した際には相当なダメージを受けはしたものの、命を落とす事はなかった。
ダイヤモンドの放つ光に引き寄せられる習性がある為、ニューギニアの部族に伝わるバルゴン誘導の為の特別なダイヤが自衛隊の誘導作戦に使われるものの、本来は孵化から十年近い年月を経て成長するとされるところを、この個体は誕生時に赤外線治療機のライトを浴びていたため僅か数時間で巨大化した特異体質の変異個体である為、赤外線を当てて増幅されたダイヤの光でなければ認識できなくなってしまった。
ガメラを大阪ごと凍結させて1度は勝利するも、琵琶湖での戦いでは人類の奮闘によって得意の冷凍液や殺人虹光線などが使用できなくなった事が災いし、噛み付きや舌による直接攻撃などで応戦するも次第に劣勢となり、最後はガメラに湖に引きずり込まれた為に溶解・溺死する。
「大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン 予告編」
東宝映画でも成し得なかった、特撮映画二本立てです。
東京・京都と、撮影所が2箇所あった大映ならでは。
「冷凍怪獣」って、ハズレがありませんね。
「ウルトラQ」のペギラ「ウルトラセブン」のガンダーのエピソードも、他の作品より面白かったですし。
冷凍怪獣で情けなかったのは、ギガスくらい。科特隊の武器で、木っ端微塵となってしまいました。
管理人には合格点だった、「大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン」。
大映怪獣映画で恋愛が描かれたのも、この作品だけです。相手役は江波杏子さんでした。
しかし制作スタッフには不満が多かったそうで。
また大ヒットにもかかわらず、湯浅特撮監督らは内容に不満が多かったという。その理由は作劇が「主軸観客層である子供向けでないこと」であり、劇場での子供たちの反応を基にしてのスタッフの反省会では、「バルゴンが出てくるまでが長すぎて子供の集中力が続かない」、「大人向けのドラマは子供たちには退屈」などの意見が出された。こうして湯浅監督が全編監督となり、翌年制作された『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』(1967年)では、子供たちを飽きさせない演出が最重点に置かれ、子供を主役とする湯浅監督の理想とする作劇が徹底されることとなった。(ウィキペディアより)
大人も子供も楽しめる映画として作られたのが、「大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス」です。
超音波怪獣ギャオス
身長:65メートル
翼長:172メートル
体重:25トン
出身地:日本列島、中部大断層地帯(フォッサマグナ)
蝙蝠をモチーフにした飛行怪獣。英一少年の「ギャーって鳴くからギャオスだよ」との言から「ギャオス」と名付けられた。首の骨が音叉のように二股になっており、このため鳴き声が超音波振動を起こしレーザーメスとなるという設定。青木博士は過去にも現在にも類似した動物が存在しないため「怪獣類」に属する生物とした。
デザインは井上章、造型はエキスプロダクション。人の入るタイプのぬいぐるみが、羽根を拡げたタイプと畳んだタイプの二体造られた。鈴木昶によって目と耳に電飾が仕込まれ、体色塗装は村瀬継蔵が行っている。飛行操演用には6尺、3尺、1尺サイズのミニチュアが使われた。ポーズの違うものやパーツ別のものを合わせ、30種ほど作られたという。また、指が可動する実物大の手も造られている。制作者であるエキスプロの八木正夫は、1995年にもTVコマーシャル用に本作のギャオスを再現制作している。
ギャオスに車を両断されながらもなおもこれを走らせ、特ダネに拘る中日新報記者のギャグシーンがあるが、この「真っ二つになった自動車」は、東京モーターショーの内部展示用のものを、脚本担当の高橋二三が見つけてきて使用したもの。左右それぞれの切断車体に補助輪を付けて走らせた。湯浅監督によると、あまりの記者魂に、ギャオスが「恐れ入りました」と頭を下げるシーンは公開時、劇場でも大爆笑だったという。
「大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス 予告編」
本郷さんは高速道路の工事責任者・堤志郎主任役を。
ガメラ・シリーズの最高傑作ですね。人気怪獣ギャオスは、「ガメラ対大悪獣ギロン」でも「宇宙ギャオス」として再登場(全身銀色の「宇宙ギャオス」。ギロンにあっけなくやられてしまいましたが)。
平成ガメラ第一作にも、ギャオスが登場していたくらいです。
怪獣同士の空中戦は、東宝映画では描かれませんでした(「モスラ対ラドン」という企画は、通らなかったでしょうね)。
大映映画の怪獣は、弱点が判り易いのが特徴。バルゴンは水に弱く、ギャオスは紫外線が天敵でした。
初戦では必ずガメラが敗れ、その後人間側が怪獣をあの手この手で弱らせていきます。
弱らせている間にガメラが復活し、敵怪獣を退治するというパターンです。
本郷功次郎さん出演映画のラストは、特撮時代劇の傑作「大魔神怒る」。
「大魔神」の吉田哲郎が脚本を執筆、「酔いどれ博士」の三隅研次が監督した特撮もの。撮影は「大魔神」の森田富士郎。(キネマ旬報 全映画作品データベースより抜粋)
戦国時代のころ。八雲の湖と呼ばれる美しい火口湖の岸に名越という一族と、その本家筋にあたる“千草”の一族が平和な日々を送っていた。湖の真中にある神ノ島には、一族の守護神、武神像がまつられていた。ある日のこと、千草城の若き城主千草十郎は、許嫁である名越の娘早百合と共に祖先の法要をいとなんでいた。そして、領内の平和を祈ろうと神ノ島に行った時、武神像の顔が真っ赤になっているのを見た。それは変事の前兆であった。やがて悪政をほしいままにしていた隣国の領主御子柴弾正が千草領に攻め入って来た。十郎は辛くも逃がれたが、弾正は早百合の父兵衛を殺し、兄の勝茂を人質として連れ去った。さらに弾正は、武神像をも粉々に砕いて湖に投げ捨てたが、その時、湖水は真赤に染まり、凄い雷鳴が起った。(後略)
本郷さんはこの作品でも、主役・千草十郎時貞を。
この映画には、冒頭に書いたスペクタクル映画「十戒」の名場面を思わせるシーンが。
機会があれば、是非その眼でお確かめ下さい。
「大魔神怒る クライマックス・シーン」
音楽は「ゴジラ」の伊福部昭さん!!
「オリジナル・サウンドトラックより 大魔神 怒る」
「十戒 映画解説・高島忠夫」
以上が本郷功次郎さんが、「特捜最前線」以前に関わった主要特撮作品です。
東宝映画・円谷英二監督だけが特撮映画ではありません。大映特撮映画にも、こんなに優れた作品があったことを記憶して頂ければ本望です。
↓いやぁ特撮映画って、本当にいいもんですね~。サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ。
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既に新聞記事その他で御存知かと思いますが、俳優の本郷功次郎さんが2月14日永眠されました。
毎日新聞 2月14日(木)21時28分配信
本郷功次郎さん74歳(ほんごう・こうじろう=俳優)14日、心不全のため死去。葬儀は親族のみで営む。後日、偲(しの)ぶ会を開く予定。喪主は妻で元宝塚歌劇団トップスターの古城都(こしろ・みやこ<本名・本郷都>)さん。
岡山市出身。1959年、大映ニューフェースとして映画「講道館に陽は上る」でデビュー。「大菩薩峠」「お琴と佐助」などの映画に出演した。二枚目スターとして、テレビドラマ「特捜最前線」「ザ・ガードマン」「キイハンター」などでも活躍した。
本郷功次郎さん死去…藤岡弘、「つらい、残念…胸が痛い」
デイリースポーツ 2月15日(金)6時59分配信
ドラマ「特捜最前線」などで活躍した俳優・本郷功次郎さんが14日午前10時30分ごろ、心不全のため横浜市栄区の病院で死去した。74歳だった。
本郷さんと「特捜最前線」で共演した俳優の藤岡弘、(66)はデイリースポーツの電話取材に対し、「つらい、残念です。胸が痛いですね」と声を絞り出した。デイリースポーツからの問い合わせで訃報に接したといい、「どうされているのか気になっていたんですが…」とショックを隠しきれない様子だった。
先輩刑事役だった本郷さんを藤岡が殴るシーンを思い出として挙げ、「相手が先輩なので不安だったんですが、快く引き受けてくれて、器の大きさを感じました」と振り返った。また、森繁久彌さんらが中心となって設立した「映画人ガンクラブ(現芸能文化人ガンクラブ)」に本郷さんとともに在籍していたといい、「一緒にクレー射撃をしたのが思い出。真剣に取り組んでいて、頼もしく見ていました」としみじみと語った。
二谷英明さんや大滝秀治さんら「特捜‐」で活躍した俳優が、次々と亡くなっていることに「バタバタと逝ってる。心配になってしまいます」と消え入るような声で話し、本郷さんに対しては「いい仕事させてくれてありがとうございます、と言いたいですね」と早すぎる別れを惜しんだ。
当ブログでは“「特捜最前線」と特撮”と題して、2回にわたってテレビドラマ「特捜最前線」の出演者による特撮作品をまとめてきました。
本郷功次郎さんを偲んで、今回は削除されてしまった映像等を修復した再録記事をお届けします。
新たに目にする読者がいれば幸いです。
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特撮映画 最多出演者 本郷功次郎さん
「特捜最前線」と特撮 シリーズ2回目は、橘警部を演じていた本郷功次郎さんを特集します。
本郷さんは大映映画のスター。
大映は東宝映画に次いで、特撮映画にも力を注いでいました。
トップスターの市川雷蔵さんや勝新太郎さんはこの手の作品に出演しないので、お鉢が本郷功次郎さんに回ってきたというわけです。
橘警部(本郷功次郎)
橘剛(演:本郷功次郎。第53話~第509話)
昭和13年生まれ、長崎県出身。高校時代は野球部に在籍していた。かつては県警本部のエリートだったが無二の親友を逮捕したことから田舎の駐在所に自ら進んで転属。やがて野球選手であるその親友の息子を応援に上京した際に、別事件で親友を追っていた特命課と遭遇。苦悩の末、再び親友を逮捕することになる。その自責の念から警官を退職しようとしていた矢先に、神代の計らいで警部の階級を得て特命課に配属。射撃の腕前は警視庁内でもトップクラスであり、ときには長距離からの狙撃を任されることもある。その上、柔道四段で格闘能力も高い。こうした有能さを持つことから、次第に神代の右腕的存在となっていき、やがては特命課No.2のポジションに収まることとなる。神代の不在時などには彼が課長代理として捜査の指揮を執ることも多い。一見温厚に見えるが、他の特命課員同様、感情的になる場合があり、その際は「てめぇ!」「この野郎」「おい、おっさん」などと乱暴な台詞を吐いたりもする。家族は妻と息子二人だが、駐在所への転属がきっかけで長年別居状態が続き、のちに離婚を決意。東京の予備校に通うために上京した長男信一とは紆余曲折の末同居、次男も終盤で上京した際に事件に巻き込まれている。信一との同居までは1人暮らしであったが意外と部屋は小綺麗で清潔な一面も持っている。
特命課の刑事は、婦警を呼ぶ場合に神代は君付け、その他の刑事たちは名前で呼び捨て若しくはちゃん付けで呼ぶが、橘のみ苗字で呼び捨てにする。また、当時では珍しい、ピークドラペル(剣襟)のシングルスーツを着る事が多かった。
普通特撮映画というと怪獣、もしくはSF映画を思い浮かべる方が大半かと。
邦画全盛期には、大スペクタクル映画も作られていました。
「ベン・ハー」「スパルタカス」……といった映画に触発されたのでしょう、大映が総力を挙げて制作したのがこの作品です。
「釈迦」(1961年)
大映初の70ミリ映画で、「新源氏物語」の八尋不二が脚本を書き、「大菩薩峠(1960)」の三隅研次が監督したスペクタクル・ドラマ。撮影もコンビの今井ひろし。(七○ミリ=大映スーパー・テクニラマ)。主な出演者は「濡れ髪三度笠」の本郷功次郎、市川雷蔵、中村玉緒、「花くらべ狸道中」の勝新太郎など。(キネマ旬報 全映画作品データベースより抜粋)
インド北方の国にあるカピラ城は、ある朝、金色の大光輪に包まれた。スッドーダナ王の妃マーヤーがシッダ太子を生み落したのだ。それから二十年--美貌のほまれ高いスパーフ城の王女ヤショダラー姫の婿となるべき男の武芸大会が開かれた。各国王子の中で最後まで残ったのは、シッダ太子とその従兄ダイバ・ダッタの二人であった。競うこと半日、ついにシッダ太子が勝利を収めた。カピラ城内で太子夫妻の幸福な結婚生活が六年間おくられた。しかし、その頃から次第にシッダ太子の心深くに人生への懐疑が生れた。自らの境遇と奴隷や賤民の身の上との余りの違いに人生の苦悩を持ったのだ。ある夜、太子は心の安らぎと人生の悟りの道を得るために最愛の妻と城を後に禅定の地を求めて出城した。太子の諸国の放浪が続いた。ある時は岩石ガイガイたる荒野を、ある時はヒマラヤ山麓の原始林を--経てある川の畔の大きな菩提樹の蔭に太子の苦行が始められた。(後略)
本郷功次郎さんは、主人公シッダ太子を演じていました。
シッダ太子(本郷功次郎)
「釈迦」のワンシーンより、魔女や悪魔がシッダ太子に襲いかかります(魔女達は、当時としてはかなり露出度高めです。フルスクリーンモードでお楽しみ下さい)。
「釈迦、悟りの場面」
英語版なら全編視聴可能、台詞が判らなくてもラストの大迫力の特撮シーンは必見です。
削除される前に是非チェックなさって下さい。
「釈迦(英語版)」
でも特撮映画の華といえば、やはり怪獣映画。
大人向けに作られた「大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン」では、主人公平田圭介を演じていました。
この主人公まったくの善人というわけではなく、映画の前半では欲に目が眩んでいた一人。
怪獣の登場で、それまでの行いを深く反省したというわけです。
ガメラもこの頃は善玉ではなく、依然として恐怖の対象。
しかし前半の対決では、バルゴンの圧勝でした。
管理人はバルゴンという怪獣、大好きですねぇ。
「大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン」(1966年)
冷凍怪獣 バルゴン
体長:80メートル
体重:70トン
ニューギニアの孤島にある魔境“虹の谷”に隠されていたオパールに似た卵から誕生した、現地で「千年に一度誕生する」と言い伝えられている伝説の怪獣。鼻先から前方へ伸びる大きな角を持つワニとオオトカゲを合わせたような外見の四足歩行生物である。カメレオンのような長い舌の先端からは零下100度の冷凍液を噴射し。この冷凍液で大阪城および市街地とガメラを凍結させた。噴射直後にはバルゴンの歩き回った周辺が凍結することもある。自分の身に何かしらの危険が迫ると、その殺気を遠くからでも敏感に感じ取れる程の優れた動物的本能や感覚を持つ。狡猾であり、ダメージを受けるとそれ以上自分が傷つくようなリスクを冒さない。
バルゴンの冷凍液でガメラとともに大坂城が凍らされる
背筋に生えた光り輝くトゲからは虹色の殺人光線を放つ。この光線はあらゆる物質を破壊できるが、鏡の光を反射する性質で無効化される。体組織は水に弱く、長い間水中に留まると細胞が溶け出してしまい、同時に舌先からの冷凍液が噴射できなくなる。巨大な鏡で跳ね返された虹色光線で体表を負傷した際には相当なダメージを受けはしたものの、命を落とす事はなかった。
ダイヤモンドの放つ光に引き寄せられる習性がある為、ニューギニアの部族に伝わるバルゴン誘導の為の特別なダイヤが自衛隊の誘導作戦に使われるものの、本来は孵化から十年近い年月を経て成長するとされるところを、この個体は誕生時に赤外線治療機のライトを浴びていたため僅か数時間で巨大化した特異体質の変異個体である為、赤外線を当てて増幅されたダイヤの光でなければ認識できなくなってしまった。
ガメラを大阪ごと凍結させて1度は勝利するも、琵琶湖での戦いでは人類の奮闘によって得意の冷凍液や殺人虹光線などが使用できなくなった事が災いし、噛み付きや舌による直接攻撃などで応戦するも次第に劣勢となり、最後はガメラに湖に引きずり込まれた為に溶解・溺死する。
「大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン 予告編」
東宝映画でも成し得なかった、特撮映画二本立てです。
東京・京都と、撮影所が2箇所あった大映ならでは。
冷凍怪獣バルゴン
「冷凍怪獣」って、ハズレがありませんね。
「ウルトラQ」のペギラ「ウルトラセブン」のガンダーのエピソードも、他の作品より面白かったですし。
冷凍怪獣ペギラ
冷凍怪獣ガンダー
冷凍怪獣で情けなかったのは、ギガスくらい。科特隊の武器で、木っ端微塵となってしまいました。
冷凍怪獣ギガス
管理人には合格点だった、「大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン」。
大映怪獣映画で恋愛が描かれたのも、この作品だけです。相手役は江波杏子さんでした。
しかし制作スタッフには不満が多かったそうで。
また大ヒットにもかかわらず、湯浅特撮監督らは内容に不満が多かったという。その理由は作劇が「主軸観客層である子供向けでないこと」であり、劇場での子供たちの反応を基にしてのスタッフの反省会では、「バルゴンが出てくるまでが長すぎて子供の集中力が続かない」、「大人向けのドラマは子供たちには退屈」などの意見が出された。こうして湯浅監督が全編監督となり、翌年制作された『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』(1967年)では、子供たちを飽きさせない演出が最重点に置かれ、子供を主役とする湯浅監督の理想とする作劇が徹底されることとなった。(ウィキペディアより)
大人も子供も楽しめる映画として作られたのが、「大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス」です。
「大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス」(1967年)
超音波怪獣ギャオス
超音波怪獣ギャオス
身長:65メートル
翼長:172メートル
体重:25トン
出身地:日本列島、中部大断層地帯(フォッサマグナ)
蝙蝠をモチーフにした飛行怪獣。英一少年の「ギャーって鳴くからギャオスだよ」との言から「ギャオス」と名付けられた。首の骨が音叉のように二股になっており、このため鳴き声が超音波振動を起こしレーザーメスとなるという設定。青木博士は過去にも現在にも類似した動物が存在しないため「怪獣類」に属する生物とした。
デザインは井上章、造型はエキスプロダクション。人の入るタイプのぬいぐるみが、羽根を拡げたタイプと畳んだタイプの二体造られた。鈴木昶によって目と耳に電飾が仕込まれ、体色塗装は村瀬継蔵が行っている。飛行操演用には6尺、3尺、1尺サイズのミニチュアが使われた。ポーズの違うものやパーツ別のものを合わせ、30種ほど作られたという。また、指が可動する実物大の手も造られている。制作者であるエキスプロの八木正夫は、1995年にもTVコマーシャル用に本作のギャオスを再現制作している。
ギャオスに車を両断されながらもなおもこれを走らせ、特ダネに拘る中日新報記者のギャグシーンがあるが、この「真っ二つになった自動車」は、東京モーターショーの内部展示用のものを、脚本担当の高橋二三が見つけてきて使用したもの。左右それぞれの切断車体に補助輪を付けて走らせた。湯浅監督によると、あまりの記者魂に、ギャオスが「恐れ入りました」と頭を下げるシーンは公開時、劇場でも大爆笑だったという。
「大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス 予告編」
本郷さんは高速道路の工事責任者・堤志郎主任役を。
ガメラ・シリーズの最高傑作ですね。人気怪獣ギャオスは、「ガメラ対大悪獣ギロン」でも「宇宙ギャオス」として再登場(全身銀色の「宇宙ギャオス」。ギロンにあっけなくやられてしまいましたが)。
平成ガメラ第一作にも、ギャオスが登場していたくらいです。
怪獣同士の空中戦は、東宝映画では描かれませんでした(「モスラ対ラドン」という企画は、通らなかったでしょうね)。
大映映画の怪獣は、弱点が判り易いのが特徴。バルゴンは水に弱く、ギャオスは紫外線が天敵でした。
初戦では必ずガメラが敗れ、その後人間側が怪獣をあの手この手で弱らせていきます。
弱らせている間にガメラが復活し、敵怪獣を退治するというパターンです。
本郷功次郎さん出演映画のラストは、特撮時代劇の傑作「大魔神怒る」。
「大魔神怒る」(1966年)
「大魔神」の吉田哲郎が脚本を執筆、「酔いどれ博士」の三隅研次が監督した特撮もの。撮影は「大魔神」の森田富士郎。(キネマ旬報 全映画作品データベースより抜粋)
戦国時代のころ。八雲の湖と呼ばれる美しい火口湖の岸に名越という一族と、その本家筋にあたる“千草”の一族が平和な日々を送っていた。湖の真中にある神ノ島には、一族の守護神、武神像がまつられていた。ある日のこと、千草城の若き城主千草十郎は、許嫁である名越の娘早百合と共に祖先の法要をいとなんでいた。そして、領内の平和を祈ろうと神ノ島に行った時、武神像の顔が真っ赤になっているのを見た。それは変事の前兆であった。やがて悪政をほしいままにしていた隣国の領主御子柴弾正が千草領に攻め入って来た。十郎は辛くも逃がれたが、弾正は早百合の父兵衛を殺し、兄の勝茂を人質として連れ去った。さらに弾正は、武神像をも粉々に砕いて湖に投げ捨てたが、その時、湖水は真赤に染まり、凄い雷鳴が起った。(後略)
本郷さんはこの作品でも、主役・千草十郎時貞を。
この映画には、冒頭に書いたスペクタクル映画「十戒」の名場面を思わせるシーンが。
機会があれば、是非その眼でお確かめ下さい。
「大魔神怒る クライマックス・シーン」
音楽は「ゴジラ」の伊福部昭さん!!
「オリジナル・サウンドトラックより 大魔神 怒る」
「十戒 映画解説・高島忠夫」
以上が本郷功次郎さんが、「特捜最前線」以前に関わった主要特撮作品です。
東宝映画・円谷英二監督だけが特撮映画ではありません。大映特撮映画にも、こんなに優れた作品があったことを記憶して頂ければ本望です。
↓いやぁ特撮映画って、本当にいいもんですね~。サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ。
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