シュリーマンは8歳の誕生日プレゼントに、父親から「子どものための世界史」という本を貰った。本の挿絵に炎上するトロイアが載っていたのを見て、「トロイアは本当にあったんだ。でなきゃこんな絵を描けるはずがない!」と強く思う。そして、トロイアの都をいつか地中から見つけようと夢を抱いた。その夢を実現するため、シュリーマンはまず財産作りに専念した。その後、驚異的な語学力によって十数カ国語を身につけた。そして、当時は空想上の産物とされていたホメーロスの事跡を次々と発掘してゆく。
私はこの自伝を読んで、シュリーマンに大変驚かされた。
1つ目に、シュリーマンのトロイアへの情熱だ。情熱があったからこそ、8歳の時に抱いた夢を38年後まで持ち続けられたのだと思う。それにしても、小さい頃の夢を大人になっても忘れず抱き続け、それを成功にまで導いたのは本当に素晴らしいことであると感じた。様々な経験をするうちに夢は変わっていくことが多い。シュリーマンのトロイアに対しての気持ちの強さには実に感動した。シュリーマンは待ち時間などの短い時間を活用してトロイアのことを考え続け、夢を持続したのである。彼は本当に努力家だと思った。
2つ目に、シュリーマンの勉強熱心さだ。生活が苦しい中でも、給料の半分を勉学に費やして勉強したこともあった。また、住まいを移されながらも十数カ国語を勉強し、身につけたのは本当に信じられないことだと思う。私は日本語の日常的会話は5歳前後でできるようになった。自然と日本語にふれて身につけたので、大変だったとは感じてないが、勉強するとなると十数カ国語なんて考えられないほど大変なことだ。それでも次々と言葉を身につけてゆくシュリーマンの勉強法、姿勢はすごいものだと思う。
3つ目に、努力し続けることだ。トロイアを見つけるために諦めずひたすら努力し続けたシュリーマン。トロイア発掘という誰もが馬鹿にした内容を馬鹿にすることなく聞いてくれたミンナに認めてもらえる男になれるように、様々な苦難があっても努力したシュリーマン。本当にかっこいいことだと思う。生活が苦しくなる中でも、目標に向かって努力したシュリーマンの強さには圧倒された。
この本を通して、無理をしすぎるのは良くないが、一度決めたことにはできる限り努力して取り組める人になりたいと強く感じた。そして、何か興味を持ったことがあれば、そんなことに没頭するのもおもしろそうだと思った。
私はまだ、将来したいことや成りたい職業はないが、じっくり探して決めたものにはできる限りの努力をしていきたいと思う。
考古学史上、最も劇的な成功を遂げたシュリーマンの自伝、古代への情熱。多くの刺激を受けた作品だ。ぜひ読んでもらいたい。