カーゼ バッセ:ブルネッロ ディ モンタルチーノ 1983 その2 | 古きイタリアワインの魅力を読み解く

古きイタリアワインの魅力を読み解く

イタリアンワインガイド ガンベロ・ロッソ 1988-1989
イタリアワイン界に多大な影響を与えるガンベロ・ロッソ Gambero Rossoですが、この初期(1988や1989当時)のレアなイタリアワインと古酒の数々を、掘り下げて解説します。

Vini d'Italia 1989 Gambero Rosso Vol.36

Case Basse-Brunello di Montalcino 1983 その2

 

下記はCase BasseHP内に書かれているGianfranc曰くの『栽培方法と醸造方法 技術的な洞察について』です。非常に興味深い内容です。面白く、まずは訳してみました。

 

全てのワイン畑での栽培オペレーション:

・冬季に鋤き返しと自然肥料(堆肥)の埋め込みを行う

・毎年、雑草の除草を手で行う

・ブドウ畝の間の土壌のコンディションも整える。

・必要であればブドウ畝の間も除草する

 

ワイン畑におけるブドウ樹の栽培オペレーション:

・毎年2月10日前後に手入れを開始する。ブドウ樹木1本に対し2つの芽のみを残す様に摘芽する。

  全て手作業で行う。天然由来成分での消毒も行う。

・インヴァイアトゥーラ(ヴェレゾン)は最後の間伐まで続行する。

・ブドウ樹と果実を護る自然な措置:銅、硫黄、ボルドー液、プロポリスは、最長7月25日まで使用可 能とする。決して全体に機械的に実施しない。

・8月の終わりにはブドウ果実に被さり日照阻害となる葉を取る。

 

ブドウ収穫のオペレーション

・収穫は手摘みのみ。必ず健全なブドウ果実のみをワイン畑でもカンティーナでも選別する。

  健康で完熟した果実のみ、一房一房を見極めながら選ぶ。

 

醸造・熟成・瓶詰のオペレーション

・ブドウはまずワイン畑での選別し、その後にブドウの果実のみに仕分けし、

  カンティーナでも手作業によって更に選別する。

  果実は選別用のベルトコンベアで運ばれるが、肉眼で健康状態を見極め、更にブドウ粒のサイズ    も揃える。

・ブドウ果実を一粒ずつ手作業で見極める。

  その後、ベルトコンベアによって直接ファーマ容器(ティーニ・オーク大樽10000l)に入れられる。

・熟成容器への移し替えまでルモンタージュを行うが、

  移し替え時には一切の清澄をせず、フィルターもかけない。

・熟成はスロヴェニアンオークの大樽のみで行う(バリックは使用しない)。

  フィルターは使用せず、清澄も行わない。必要に応じて移し替えのみ可能。

・唯一の添加物は二酸化硫黄。但しごく少量に留める。

・熟成容器から直接瓶詰するが、フィルターはかけない。

  例え4年間熟成後(Brunelloを指す)でもフィルターはかけない。

・使用ブドウはサンジョヴェーゼのみ。絶対に他のブドウやワインを加えない。

・使用ブドウは自社農園から収穫された物のみ。

・新しいヴィンテージの出荷まで何カ月間はカンティーナ内の檻内で保管される。

 

写真はHPから。但し添付した動画にも同光景が登場しますね。珍しい彼の声も聴けます。ご覧ください。

https://youtu.be/hfHyxtGMuwE

 

では次回へ。