動物の多くは、外部からのさまざまな摂取によってその身体と働きを維持しています。これは犬も猫も人間も同じです。理由はとても単純で、自分たちの体内で合成することができないので、できているものを外部から摂取し、再合成するしかないのです。ということは、摂取するもののクオリティが直接影響するかもしれないのです。

 

先日中国で食肉偽造のニュースがあり、3576人もの人が逮捕されました。中国公安当局が調べたのは2010件もの食品に関わる犯罪で、その内容は悲惨であり、驚きのものでした。その中でも典型的なものは、羊の肉だと偽ってネズミやキツネの肉に化学的な薬品を混ぜて加工したり、病死した豚や鶏、検疫をしていない牛を流通したというものでした。

 

別件では、中国の大手フードチェーンに流通している鶏肉に、病気を防ぐために過剰に抗生物質を投与したり、早く出荷できるように成長ホルモン剤が与えられていたりということもありました。ある会社では18種類もの抗生物質を入れ替えて投与して耐性ができるのを防ぎ、出荷時には基準を上回る量の残留抗生物質が検出されたとの報告もありました。日本のブロイラー鶏でも抗生物質は使われますが、出荷7日前にはストップしなければならず、その量も国が定めたものに従っているはずです。

 

では、ペットフードに関してはどうでしょうか? もちろん生産国が定めるそれぞれの基準がありますが、生産・加工されたものであれば人間が食べるものに比べて質が落ちることも多いと聞いています。実際にはどんな肉が使われているか分からず、それを調べるのも困難を極めます。また製品としてではなく、原材料も海外で加工されたものであれば、どんな動物が使われているか知るのも大変難しくなっています。

 

国内では「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律(通称:ペットフード安全法)」というものがあり、農薬や添加物、汚染物質などに関しても記載されています。また表示に関しても一定の基準が設けられ、ペットの健康を守っています。

 

人間の食品もそうですが、品質は国によってもメーカーによっても様々です。しかし、食べたものが身体を作るということを考えると、飼い主の責任としてしっかりしたものを選んであげたいですね!また、いつものフードに茹でたササミなどを加えたり、手作りでのオプション追加するのも良いと思います。

 

健全な食べ物が健全な身体を作ります。また、健全な身体が、健全な精神を作ります。

「からだ」と「こころ」の両方が健康であるということが真の健康と言え、犬が「笑顔」で過ごせる環境作りとなります。自分の大切なパートナーである犬にとって、何が一番良い食べ物なのか? 何が一番好きな食べ物なのか?調べてみると面白いと思います。