今日はあまざらしのライブに行ってきました。
東京ドームホールで一夜限りのライブ
本当に素敵なライブでした
秋田さんの過去と向き合う旅に招待された気がしてプロローグを朗読し始めた段階で泣きそうになってました
いつも通りスクリーンを一枚隔ててメンバーがステージにいました。
これが送る側と受ける側の程よい距離感を作ってくれてる気がして、安心して曲を聞ける気がします。
少し押し気味のなか会場が暗くなるとスクリーンにオープニング映像が流れ始めました。
山と満点の星空だけがある田舎に遠くから響いてきそうな優しい歌とともに、星座と銀河鉄道が映し出されていました。
映像と曲が進みライブタイトルが表示されると会場は拍手で包まれてました。
今日ライブに行って気づいたのですがamazarashiはファンの幅がとても広いみたいです。
色んな人が歌詞に、メロディーに、曲に、耳を傾けていると思うと自分のことのように嬉しくなりました。
自分もそんな歌を作りたいと心の底から思いました。
閑話休題
拍手が静まると秋田さんが今回のライブのコンセプトである小説?詩?なんとも形容しがたい物語を朗読し始めました。
過去を見に行く旅を始めたヨハンとトマーゾの物語がここから始まりました。
一曲目、「光、再考」
朗読の後続けてこの曲に入ると、秋田さんは優しい声で歌い出し、弦楽器が力強くその音を鳴らしていました。
続けて二曲目「ムカデ」
ライブでよくやることは知っていましたが初めて聞いたこの曲。
声をはるメロディーが静かな空間を切り裂いて胸に響いてきました。
拍手が鳴り響いた後シェイカーの音がなり始め、静かに歌い出したのは三曲目「空っぽの空に潰される」
受けとった手紙が多すぎて、自分の荷物は捨てていった。
虚しい時はどうすりゃいいの?教えて。教えて。
恒久的な欠落を愛してこその幸福だ。
旅を続けるトマーゾの気持ちを、秋田さん自身の気持ちを、そしてライブを見に来た人たちの気持ちを、全て包んで歌が会場に響いていました。
サビでもう目頭が熱くなっていました。
終わりそうもない拍手を静かにさせたのは次の物語の朗読でした
白鳥を探し始めた二人はある少女と出会う。
しばらくしてトマーゾはその少女が彼にとってなんであったかを思い出して二つ目の物語は終わり曲が始まります。
アコギが爪弾かれ始まったのは四曲目「隅田川」
物語の内容にぴったりなこの曲は、サビまでは静かにそしてサビでは溢れんばかりの気持ちがメロディーにのって届けられました。
五曲目「さくら」
イントロが始まると同時に鳥肌がものすごい勢いで立ちました
他の曲にも言えることですが空間を裂いて心に響いてくる歌い方が素晴らしく、歌詞をより一層引き立たせているのだと改めて思いました。
僕らの旅路を青春って名付けて過去にすんな。
今回のライブにぴったりな曲ナンバーワンだったと思います
朗読で語られる物語にも秋田さんならではの文章があってライブを見ているのではなく一つの映画を見ているような気分になりました。
六曲目「ドブネズミ」
唯一あんたへから演奏されたこの曲は途中でリンダリンダの一節をはさんで演奏されていて、ライブ会場でしか受け取れない強い思いを受け取ることが出来たような気がします。
イントロの特徴的な音が流れると始まったのは七曲目「つじつま合わせに生まれた僕ら」
会場はステージに薄暗い照明が当てられていただけですが、「匿名を決め込む駅前の雑踏が真っ赤に染まったのは、夕焼け空が綺麗だから、つじつま合わせに生まれた僕ら」の所では、ほんとに美しくもどこか怖いその情景が目の前で起こっているようでした
歌で気持ちが揺さぶられすぎて、何も考えられないし考えたくない、幸せなのか不幸なのかよくわからない状態によくなっていました。
ここらへんが少し曖昧にしか覚えていないのでもしかしたら順番が前後しているかもしれませんが、再び秋田さんが朗読を始めます。
光を生むことで生計を立てている星に降りたった二人は故郷について思いを馳せる。
秋田さんの故郷青森に対する思いもここから少し読み取れたような気がします。
八曲目「古いSF映画」
ガスマスクこそいらないものの、渋谷を歩くとこの曲が頭に浮かぶくらい汚れた地球。
パラレルの世界とは思えないほどリアリティのある曲が故郷の話の後に歌われる。
物語と曲が全てリンクしていてますます世界に引き込まれてしまいました。
物語の中で旅する二人もまさに自分を映し出しているようで自分も過去と向き合わなきゃいけないような気がしました。
曲が終わると秋田さん以外の人が舞台袖にはけ、弾き語りで始まったのは九曲目「カルマ」
呟くように「どうか、あの娘を救って」
から歌い出された歌詞は惨い世界を痛烈に比喩しながら、あの娘を救ってと祈る先もない、けれども心の底から祈った痛々しい叫びとなって会場に響いていました。
とても好きな曲なので聴けて本当に嬉しかったです。
音源では聴けない力強さにただただ圧倒されました。
ギターを置いてまた朗読が始まると今度は寂しげな出だしで物語が始まりました。
トマーゾが経験したヨハンとの別れ。
そんな物語を見て過去の決別を思い出していると、ピアノとアコギで奏でられた十曲目が始まりました。
十曲目「ひろ」
始めて聴きました。
存在すら知らなかったですこの曲。
流れ通り物語と曲がリンクしていて、内容は物語の内容を含んだ曲でした。
ただ悲しいだけの曲かと言われるとそんなことなくて、どこか自分だけが迎えなくてはならない明日に希望のようなものを抱いている内容でした。
「僕も19のまま歌うよ」
物語を見た時からおそらくやるだろうと予想のついていた十一曲目「夏を待っていました」
オーケストラが入って音源より、一層壮大さが増していて、かっこよくなっていました。
二曲ともに言えることですが、悲しみと、その次を見据えなきゃいけない強さ、希望がどちらも一つの曲の中で歌われていて、ただ辛いだけじゃないんだと歌っているところがいいですよね。
「いい」以外にうまい言葉がみつからなくて悔しいです。
何かを後悔しながら、何かを尊くおもう。
そんな人生のなかで繰り返さなきゃいけないことを歌った曲。
十二曲目「美しき思い出」
忘れたいこと、忘れたくないこと。
ありがとうありがとう、大嫌いだよ、美しき思い出。
誰にだってある思い出に、自分では答えのだしきれない思い出に、秋田さんが答えのヒントを出してくれた気がして、ライブで聴いてますます好きになりました。
最後の朗読
「いつか全てがうまくいくなら、涙は通り過ぎる駅だ」
これは秋田さんがどこの駅までたどり着いて書いた言葉かわかりませんが、最後の最初にこの言葉が語られて、物語を全て見終わる前なのに安心感に包まれてしまいました。
語られた物語は全て公式サイトに書かれているので最後までは書きませんが、二度と開けることはないと思っていたドアノブに手をかけた。
のところがとても感動しました。
物語が全て終わると聞こえてきたのはライブの始まりにかかっていた優しい歌。
スクリーンには銀河鉄道が走り始め、最後の曲「スターライト」が始まりました。
物語にも使われていた歌詞が、過去を見終えた会場を走っていました。
この曲すごい好きなので音源化して欲しいです。
カメラも入っていたし期待ですね。
言いたいことは山ほどあるんですが言葉にうまくできません笑
曲が終わるとスタッフロールが流れてアンコールはなく終わりでした。
時間は二時間ないくらいであっという間でした。
本当に映画を見ているような素晴らしいライブでした。
今年のトップ3には間違いなく入りますね。
ライブ終わったばかりで感想を書けるほどまだ消化しきっていないのでまた消化したら感想書こうと思います。
ではまた。