ここには何も無い

 

ただただ永遠に 地平線の彼方遠くも果てしない荒野が広がっているだけだ

 

ある人は言うだろう

 

荒野があるじゃないかと

 

私は問う

 

無とは何かと

 

人によって無の定義は様々だと生きていて感じる

 

宇宙のことを無という者もいれば

 

透明なことを無と表す者もある

 

私は無とは透明を超越した存在なのではないかと常々思う

 

何も見えない

 

色も無い

 

しかし何かがあるように感じる

 

無の中に世界が作り出されるのだ

 

私たちの想像力によって

 

だから無は何にでも変われる

 

神  都市  幻覚  上司  火  水

 

人は未知なる力を恐れる

 

よって科学者は宇宙の真理

 

哲学者は無の定理を解こうと試みてきた

 

しかし答えは見つからなかった

 

有力な仮説は見つかっても答えは見つからない

 

そう答えなどはじめから存在しないのだ

 

こうも言える

 

無とは無でありそれ以上でも以下でも無いと

 

無が人間に語りかけているのであるとすれば

 

探さないでくれ  探そうとしないでくれ  無駄なことはやめてくれ  色着く日々を送れ

 

と言っているであろう

 

そう

 

無とはもし答えが見つかったのであればそれは無では無いのだ

 

だからこそ無なのだ

 

これを追いかけること自体が無駄でしかない

 

永遠に勝ち目のない戦い  いや  最初から戦っていないに等しい

 

ただの一人相撲なのだ

 

ここに記そう  私からの最後の忠告を

 

あれからいく年の月日が経った

 

始めに脳裏に浮かんだこの真実を追い求め

 

また同じことに辿り着く

 

しかし最後にはあれほどに探し求めていた真実の中に引き摺り込まれるのだ

 

自らの意思とは無関係に

 

答えを求めるな

 

人間である以上

 

時が来たら嫌でも分かる

 

歴史は流れ

 

記憶も流れ

 

いずれ無となる