私は、中型二輪の免許を取得していたので、バイクで現場に向かった。

すると現場に近づくにつれ、幹線道路の大渋滞と、あちらこちらで光る赤色灯。

何箇所でも行われている検問。

やはり現実の事。そう認識するには十分な光景だった。

詰まった道を、すり抜けながら現場近くの道に着くと、完全封鎖。

野次馬たちが大挙している。

仕方がない。歩いていくか。近くのスーパーにバイクを止め、裏道の駅に続く道を一人で歩く。

普段は、ドヤ街で通称泥棒市と呼ばれるこの地域。戦後直後の日本の様な風景が広がる。

今日はほとんどの店が開いておらず(店と言ってもブルーシートに商品を陳列しているだけだが・・・)

閑散としている。


唯一開いていたのは、ズボンを着ているおっさん(チャックから無理やり頭をだしている)が、

革靴とサンダルをセットアップにして二百円でうっているぐらいだ。


本当にこの辺りなんか? 不安げに右手を曲がると・・・。


なんじゃこりゃー!!!!     駅燃えてんがな・・・。


曲がった先に 南海高野線新今宮駅は高架になっており、

駅ホームから地上までは10m程の高さがある。

私は、ちょうど駅ホームを見あげながら、ガード下を進んでいるのだが、

駅構内に入る入り口に車が3,4台ほど

横倒しになり、それが、かつ、ギネス認定キャンプファイヤークラスの火柱を上げているでわないか!!

これ、放送いじょうやで!


想像以上やったな!!と興奮が一気に上がりすぎ、見ず知らずのボブマーリーに傾倒

したおっさんに問いかけてしまった。 

今ならイイネを欲しがる所だった。あぶないあぶない。

それより、とりあえず、連れとの(とりあえず便宜上ほりおと呼ぶことにする)

待ち合わせ場所に急ごう。

ほりおに指定された2番出口に向かいながら、周囲の様子を見ていくと

、あちらこちらで市民と警察官の小競り合いが起きている。

ほんまにあいつきてるんかな? あまりにも現実離れしている状況に、

かなりの不安を感じ、もし来てへんかったら ボブマーリーと移動せんなあかんやん。

だってボブなんか知らんけどついて来てるし・・・。

色々頭が錯綜するなか、2番出口に辛うじて記憶の片隅にある男がこちらに向いて手をふっている。

つかおれ つかおれ と、売り出し中のプロデューサーはだしの挨拶をかましてくる。合わんわ。

そう思いつつ おまた ほりおちゃんと、軽くかじってハイタッチ。

なぜかボブもハイタッチ。この状況でしか存在しない 

パーティーが完成した。一緒に来ているであろう先輩がいないことに気づき、 

ぱいせんどこなんっ と俄か業界人で尋ねると、

どうやら暴動の最前線に行ってるらしく、連れが来たらすぐに来いとのこと。

勇者と踊り子とホームレス.

スライムと腐った死体で棺おけ送りになる、なんとも頼りにならないこのメンバー。

冒険の記録がきになるところだ。               つづく