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タイトルにも書きましたが…今さらですが、昨日の日曜日に映画「オッペンハイマー」観てきました。映画館で映画を観るのは…たぶん20年振りくらいです(笑)

テーマが非常にセンシティブである、ということでブログに書くのもなかなかに言葉を選ぶ必要があるテーマではあります。

今回、コチラの映画を知ったのは以前ネットニュースになっていたからです。別に元々映画が好きで、常々公開される映画をチェックしているわけではありません。

アメリカで賞を総なめしている壮大で話題性のある映画なのだけれども、日本での上映が遅れている、ということで確か2月くらいだったと思いますが、ネットニュースになっていました。

今回の映画で無ければ、記事さえ読んでいなかったと思いますが、「オッペンハイマー」というワードを目にしてネットニュースの記事を読んだわけです。

オッペンハイマーは人物の名前で、第二次世界大戦の時代のアメリカの物理学者です。

物理学などに興味が無かったり、これまで全く触れてきていない方にとっては「オッペンハイマー？」という感じだと思います。

ご存知の通り第二次世界大戦は広島と長崎に原子爆弾(ウラン型とプルトニウム型)が投下されたわけですが、この原子爆弾を製造したのがアメリカの研究者たちであり、その研究チームの責任者がオッペンハイマーという人物ということです。本当にザックリとですが。

私は子供の頃に図書館にはだしのゲンが置いてあり、それを読んでいた世代ですので、原爆や終戦について考えを起こす時は、脳裏にはだしのゲンが浮かびます。

今回、ネットニュースを見て「なるほど、原爆などや第二次大戦などあの時代に関して、オッペンハイマーを話の主軸にしたのか」と思い

どんな視点で描かれているのだろうか？？

この観点から、ずっと3月から「観たい」と思っていました。

下に書くつもりですが、私が観たい視点や観点は「5月から8月のラグ間の出来事」と「フランク報告(フランクレポート)について」です。

また、私は学生時代「素粒子物理」という分野が大学4年生の時の勉強テーマでした。今回映画内に登場していた(名前のみのケースもありましたが)ラビ、エンリコ・フェルミ、ハイゼンベルク、ハンス・ベーテ、ボーアなどは学生時代から知っていましたし

学生時代に読んだ「ご冗談でしょうファインマンさん」という理論物理学者であるリチャード・P・ファインマンに関する書籍を全部読んでおり、今回の映画はアメリカの当時の物理学者達の雰囲気や様子については、とても伝わる映画でした。

これまで言い伝えられてきた内容としては

当時は第二次世界大戦の真っただ中であり、アメリカはナチス(ドイツですね)や日本とは敵国だったわけです。

この戦争を終わらせるために、原子爆弾を作る必要があったわけです。もちろんドイツよりも早く。詳細は省きますが、イタリアやドイツの研究が進んでいる、という情報がアメリカの科学者や軍部に入ってきたために

オッペンハイマーを責任者とし、ハンス・ベーテなどがリーダーとなりニューメキシコ州のロスアラモスという場所に「研究拠点」を作ったわけです。

「マンハッタン計画」と呼ばれています。

そこに優秀なアメリカの科学者たちを結集させます。ナチスはユダヤ人を迫害していたため、ユダヤ系のアメリカ人などはドイツから亡命していたため、ユダヤ系のアメリカ人研究者たちもここロスアラモスに集結し、当時の科学の粋を集めて原子爆弾を完成させるわけです。

しかし、1945年の4月にアメリカ大統領であるルーズベルトは死去、しかも5月にはドイツが完全降伏しました。

ご存知の通り、日本に原子爆弾が投下されるのは8月です。

このラグ(5月から8月)のことを、この映画には描かれているのか？を知りたくて観にいったのですが…うん…描写はありましたが、ちょっと浅い(誰もが知っていることのみという意味)。もっと深堀して欲しかったなと感じました。

前々から言われている通り、アメリカ側の主張は5月にドイツが完全降伏したわけですから…つまり「原爆を落とす必要は、もうない」わけですが「残された日本に、アメリカ軍が上陸すると、多くの(アメリカ軍の)犠牲が出るわけで」「だから戦争を終わらせるためにも、原爆を投下する必要があった」というものですね。

そして投下するにしても「少なくとも無警告での投下はよくない」とする科学者たちがいて、それら総じてフランク報告(フランクレポート)という報告で進言するわけですが…

もちろん結果は無警告での原爆投下になったわけです。

ですので私は先ほど書いた

○5月(ドイツ降伏)から8月原爆投下までの、この3ケ月間の出来事

○フランク報告(フランクレポート)をアメリカ大統領などがどのように扱ったのか

ここをどれだけ描かれているのかな？という視点で観ていましたが…ここがメインの内容にはなっておらず

日本人でこの映画を観た人達は、さぞモヤモヤしたのではないかな？と感じた次第です。

「原爆の描写が足りない(原爆の悲惨さを訴えていない)」という見方もあると思いますし

観る方の「立ち位置」「視点」によって、色々な感想が出るだろうなという映画でした。

オッペンハイマーを中心に据えた構成は、構成としては非常に興味深かったのですが

日本人としては、上に書いた内容をもっと明かして欲しかったな、という感想です。(アメリカが製作している訳ですので)

世間一般で言われている事しか出なかった印象ですので…

この映画を製作した意味？

といった感じでした。

でもまぁ、20年振りに映画館に行って…久し振りに自分が物理に打ち込んでいた当時を思い出す事ができた時間でしたね。はい。

という事で本日は「観る方の視点で、色々な感想が出そうだなぁ」という映画、オッペンハイマーのお話でした。

それでは本日はこの辺で！

また明日もお待ちしております！