星有給休暇の取得率(その4)(完)


最後に日本の状況も見ておこう。日本のビジネスパーソンの有給休暇取得率はわずか39%にとどまり、6年連続でのワースト1位となってしまった。


ワースト2位は韓国で70%だったが、日本の有給休暇取得率は韓国の半分程度に過ぎず、ワースト1位と2位の間には大きな隔たりがある。


また、同じ『エクスペディア』のアンケート調査で有給休暇を1日も消化していないビジネスパーソンの割合は、日本が最も高く17%となっている。


有給休暇の取得状況から判断する限り、「日本人は働きバチ」という諸外国の人たちの表現は的を射た指摘であると言えそうだ。


日本政府は、2020年までに有休取得率を70%にする目標を掲げて(2010年の新成長戦略)、企業や労働者に有給休暇の消化を促しているが、会社や同僚に気兼ねして、なかなか有給休暇をとることができないというのが日本の実情といえるだろう。


有給休暇の取得率を引き上げてワーク・ライフ・バランスを充実させるには、何よりも周りの空気を読みすぎる本人の意識改革が重要と言えるのではないだろうか。


・・・・おわりだよ。。。 



BRICs経済研究所 代表 門倉貴史