こんばんはぁ、門倉と申します。
けふは、太宰治の短編『蓄犬談』を紹介させていただきますね。
この短編は、太宰が得意とする一人称告白体の形式をとっています。
内容は・・・犬が嫌いで、噛み付かれることを極度に恐れる主人公の男性(私)が、なぜか犬に好かれまくりで。
なんだかよくわからないうちに、「ポチ」という犬を飼うようになるのですが、「ポチ」に蚤(ノミ)を移されて主人公の怒りが爆発。「うきーっ、許さないっ!」
最後は「ポチ」を薬殺しようとするんだけれど、失敗に終わり、にもかかわらず、なぜかほっとひと安心するというユーモア満載の物語です
ラストで、主人公が妻にのたまう言い訳、「ゆるしてやろうよ。あいつには、罪が無かったんだぜ。芸術家は、もともと弱い者の見方だった筈なんだ」がとても印象的で心に染み入りました。。。
ちなみに、こちらはうちのナナ丸君(♂)ですっ↓
『蓄犬談』は新潮文庫では『きりぎりす』所収です。
- きりぎりす (新潮文庫)/新潮社
- ¥578
- Amazon.co.jp
BRICs経済研究所 代表 門倉貴史