晴らせぬ恨みを金子もらって晴らす仕事人とは、うってかわり、この回は「人の命を売り買いする謎の組織、「命講」という裏稼業が登場する。


人の命を金で買う裏稼業であることは、仕事人と同じく、同じ穴の貉ではあるのだが、本質的にこの違いを、左門(伊吹吾郎)は「似てるな」とやや肯定的である反面、秀(三田村邦彦)は、そいつは「違う」とつっぱねる。

そんなある日のこと、秀は川辺で幸薄な娘・あや(村田みゆき)と知り合う。
あやは盲目でありながらも、川辺で魚を捕まえようと必死であった。父親と二人暮らしの貧しい暮らしぶりに同情する秀であった。娘思いの父は、目の見えぬ娘の治療費のために「命講」の命の売り買いに参加していたのだ。
そんな折、父の仇討を晴らすために江戸にやってきていた弥四郎(佐藤仁哉)の敵討ちが現れたのである。弥四郎は、あやの父親が替え玉であることも、それが仕組まれた罠であることも知らなかったのである。

まんまと騙された弥四郎は、無念にも父親の仇討を果たせず、介錯。その当人である敵討ちも命講の策略(お金欲しさ)のため、斬り殺されてしまう。


汚い手口で尊い命を売り買えする命講を成敗する、中村主水(藤田まこと)をはじめとする仕事人の仕事ぶりが炸裂した。







必殺シリーズは時代劇であるが、その物語は奥が深く、現代社会のその主軸となる部分が重なり、作品的にも色褪せない要素なのかもしれない。
〇ゲスト陣:滝田裕介(命講の悪人)
実力派俳優ならではの悪党ぶりであった。古くは「事件記者」の新聞記者の役など、誠実な役柄が多い人である。近年はこのような悪人も数多く演じるようになった。地味な俳優さんというイメージは、映画「月山」を観たからではないが、わりと地味な役回りの多い安定した中堅の役者さんであった。この回に登場する佐藤仁哉氏も、子供向けの特撮ドラマから大人向けの時代劇、現代劇と幅広い活躍を見せた。

