ACIM(A Course In Miracles)は奥が深い。

 

でも、子育ても奥が深いですよねー。

 

今回は、とっくに終わった育児の思い出話です。

 ☆ACIMの話題はちょっとしかでてきません(;^ω^)

 

チューリップ

 

この春から社会人になった息子は、発達障害の診断を受けています。

自閉症スペクトラム障害(ASD)と注意欠陥多動性障害(ADHD)。

 

息子はとても気難しい赤ちゃんでした。

夜も3時間以上眠ることはなく、起きている間はほとんど泣いている状態。


発達障害児は睡眠障害を併せ持つことがあるそうです。

息子の場合、睡眠に関しては満7歳までこの状態でした。

 

私は心身ともにへとへとでしたが、それをありのままに理解してくれる人はいません。

 

「子育てってそうよねー」

「男の子は育てにくいから」

 

ニッコリ笑顔で、そんなことを言われるばかり。

 

はい…

そうですね。無気力虚無

 

もう状況を説明する気力もない。

当事者の親あるある。


息子はというと、最大音量で朝から晩まで(というのは比喩で、彼の場合は「朝」も「昼」も「夜」もないのが実情)この世の終わりのように泣きわめいてばかりです。


なんとかしてやりたいのですが、どうすればいいのか皆目わかりません。

 

当時の私が手に入れられたアドバイスは、ほとんど試しました。

かんの虫封じのお札を飲ませる…なんてのもありましたね。

 「かんの虫」って、どんな虫なんだろう🐝

発達障害の人は、感覚的な刺激に敏感な場合があります。
いま思えば、赤ちゃんのころの息子は様々な刺激の不快感に悩まされていたのかも。

私にはわからないような音や光が不快で、気持ちよく眠れていなかったのかもしれません。

彼自身も、しんどかったのでしょう。

 

ヒヨコ

 

ところで、

 

ママがリラックスして穏やかになれば

赤ちゃんも穏やかになる

ママと赤ちゃんの魂はつながっているから

 

こういう話、私の息子が赤ちゃんだったころに流行してたんですが…

いまもあるのかな?

 

この話が真実なら、当時の私は完全に不機嫌のカタマリだったってことですね。

息子があれだけ不機嫌だったということは…

親の私がいかに不機嫌な鬼親だったかの証だ節分

 

ということで、

 

「あなたがもっと前向きにならないと」

「あなたがもっとリラックスしなきゃダメ」

 

そのテのありがた~い「アドバイス」、たくさんいただいたもんです。

 

とはいえ、「ママの気持ち」にあまり左右されない赤ちゃんもいると思います。

良くも悪くも、生来他人にあまり影響されないタイプの人っているみたい。

 

でも「親子の魂がつながっている」みたいな話、夢がありますよね。

私自身そういうのキライじゃない。否定しません。

 

しかしそれは、「親が子供を遠隔操作できる」という意味ではないと思います。

 

ヒヨコ


これは(発達障害当事者の親としての)私の個人的な感想ですが、息子のようなタイプ(ASD)の子供の場合、「自分以外の存在(他人)」に対する実感が薄いのかもしれません。
もしそうなら、最初から、周囲の人々とは少し違う感覚で過ごしているのでしょう。

 

だから他の人との意思疎通(コミュニケーション)への欲求が薄く、自分の意図やニーズを伝える必要性もあまり感じないのかも。

 

いまの私は、こうしたことをデフォルトOSの違いのようなものかなと思っています。

 

これは「故障」ではありません。

だから「不良品」「欠陥品」ではない。

それを「修理する(直してやろう)」的な意識で接していると、混乱や反発を招くでしょう。

 

ヒヨコ

 

良くも悪くも、他人に左右されない人間がいるらしい。

 

もうお察しかもしれませんが、息子がまさにそういうタイプ。

これってまさに文字通り「良くも悪くも」で。

 

良く言えば、我が道を貫く。

でもそれは、周囲に無関心ということでもある。

 

おかげで、年齢が低いうちはトラブル続きでした。

しかし10代になると、それがうまく作用した面もあったようです。

 

思春期まっさかりの中高生時代って、いろんなことがありますよね。

生活が、徐々に、大人社会の縮図になってくる。

かれらなりに、「とかくこの世は住みにくい」感じになるのだと思います。

 

いっぽうで、息子にはそういう悩みはあまりなかったみたい。

 

基本的に人づきあいをしないので、いらん摩擦も生じない。

 

情に棹させば流される

とかくこの世は住みにくい

 

夏目漱石「草枕」より

 

漱石がこう表現した、棹をさす「情」の流れ。

端的にいえば、人間関係での感情のもつれでしょうか。

 

息子はこの「流れ」を、良くも悪くも、あまり実感していなかったのだと思います。

 

環境も良かったのでしょう。

10代以降は、驚くほどトラブルが減りました。

 

チューリップ

 

正直、彼は、乳幼児から学童期のあいだは決してつきあいやすい相手ではありませんでした。

(大人になったら、気心が知れてけっこう面白い。)

 

そんな息子との”親子づきあい”の支えになったのは、私にとってはやはりACIM(A Course In Miracles) 。

 

思い出話が長くなりましたので、今回は、私が親子関係だけでなく人間関係全般で座右の銘にしているACIMの言葉を紹介して終わりにしたいと思います。

 

 

あなたの側で覚えておくべきなのは、これだけだ。

❝自分にとって価値があると思うものを、関係性(人づきあい)から得ようとしない❞

 

Your part is only to remember this; you do not want anything you value to come of a relationship.

 

テキスト16章3:1

日本語訳は筆者

言葉を補っています