林真理子著『小説8050』。


歯科医の大澤には秘密があった。

医師を目指していたはずの長男翔太が7年間も引きこもっているのだ。

娘の結婚話を機に、大澤家にも変化が訪れ、ついに翔太が暴力をふるうようになる。

大澤は今更ながら7年前の翔太に何があったのか知ろうとするのだが…。


読みながら色んな思いが溢れてきました。

昨年だったか、引きこもっていた男性が両親を殺害した事件もありました。

また、元官僚の男性が息子を殺害する事件もありましたね。

この小説は希望のもてる終わり方だったけど、この状態から抜け出せずに苦しんでいる家族がいると思うと、つらいですね。


我が家の息子も高校生の頃色々あったので、当時を思い出して辛くなりました。

あの時、息子をそっとしておくことはせず、土足で踏み込むくらいの勢いでとことん話をしました。

担任とも何度も電話でやりとりしたし、学校にも何度も足を運んで。

私も仕事してたし、本当に大変な時には、叔母に来てもらい息子のケアを手伝ってもらった事もありました。

あの頃、夫も自分の事で精一杯で、息子に対する態度もこの作品の父親のような感じ。

結果、なんとかあの一年間を終えましたが、息子にとっては思い出したくもない出来事だろうと想像します。


やはり、不登校になりそうになった時に素早くしつこく粘り強く向き合わないといけないのかな。

恥も外聞もなく…。

これがなかなか難しいのだと思います。

無理せず逃げる事はとても大事。

だけど、逃げる癖がついてしまうのも、子供の将来を考えると親としては困る。

だっていつまでもそばにいて守り続けられないのだから。


昨日のニュースで、15歳から64歳の引きこもりは146万人だと言ってました。

いくつになってもこうなってしまう可能性はあるわけで、とても怖いと感じました。