平野啓一郎著『本心』。
自由死が合法化された近未来の日本。
最新技術を使い、生前そっくりの母を再生させた息子は、自由死を望んだ母の本心をさぐろうとする。
母の友人や、付き合いのあった老作家から語られる自分の知らない母の姿。
やがて衝撃の事実を知ることになる。
主人公の息子にしてみたら、母が最後まで隠し通した真実は、私ならとうてい受け入れられないと思いました。
事実を知っても母親はいないのだし、自分で消化するしかないのですが…。
それにしてもここに描かれている近未来の日本の姿に恐ろしくなりました。
高齢化がすすみ、金持ちか貧乏か2つの階級しかなくって、長生きすると経済が破綻するから自由死が認められている。
本当にこうなったらどうやって生きていけばいいのか…?
平野さんの小説は、いつもどこかしら哲学的な感じがします。
今回も色々と考えさせられました。