宮本輝著『灯台からの響き』。

久しぶりに宮本輝さんの文章にふれたくなり読んでみました。


板橋の商店街で中華そば店を営む康平は、妻を急病で失い長い間休業していた。

ある日、本の間から見つかった妻宛ての古いハガキ。

差出人は当時大学生だったと思われる小坂真砂雄という人物。

妻は全く心当たりがないと言っていた。

それなのになぜこのハガキを捨てずに、康平の本に挟んであったのか?

康平は妻の知られざる過去を探して旅にでる。


特になにかすごい事件がおきるわけではないけど、ところどころ共感できる部分があります。


【不幸だらけの人生でしたと嘆く人も、たくさんの幸福と巡り合ってきたはずだ。ただそれを幸福と感じなかっただけなのだ。】


【威風堂々と生きたい。焦ったって、怖がったって、逃げたって、悩みが解決するわけじゃない。こつこつと、ひとつひとつ、焦らず怯えず、難問を解決していく。】

62歳の康平がこういう事を己に言い聞かせてるのだな、私はまだまだだなと感じました。


また、康平が大人になった社会人の息子をたずねる場面で、なぜ自分の子供にこんなに気を遣わなきゃならないんだ?と思うところは、かなり共感しました。


作中に登場した尻屋埼灯台と寒立馬、出雲の日御碕灯台。

ネットで検索しつつ読みました。

とても美しいです。

一度実際に見てみたいと思いました。