町田そのこ著『星を掬う』。


千鶴は離婚した元夫から金を奪われ暴力をふるわれ、逃げても逃げても居場所をつきとめられる。

そんな生活を送っていた。

だがある時、子供の頃に自分をすてた母親と再会し、一緒に暮らすことになるのだが、母は若年性認知症になっていた。

母が住んでいる家には、恵真と彩子が既に暮らしており、千鶴を含めた4人での共同生活が始まる。

母がいなくなってからどんどん不幸になっていった千鶴は、どうしても母を許すことが出来ずにいた。

そんな思いから、なかなか母と言葉を交わすことができない。


母は共同生活をしていて、みなそれぞれに傷を抱えているという設定ですね。

かなり重い。

千鶴の元夫がありえないくらいのクズ。

容姿に恵まれた恵真に対して千鶴が言い過ぎた時、知人である医師の結城が「君は幼稚過ぎる。十代で整理しておけ」と叱りつける場面があった。

正論ではあるけど、千鶴の満たされることのなかった母への思いを、何も知らない他人が判断するな!って腹が立ちました。

当事者の気持ちは当事者にしか分からないし、実際に何があったかも他人には分からない。


結末はみなが幸せな予感がして良かったです。

が、一冊を通して、あまりにもみんなが不幸すぎた。

この作品を好きな方には申し訳ないけど、私は好きではないです。

この不幸のオンパレードにかなりドン引きしました。