河﨑秋子著『介護者D』。
東京で働きながら推し活に励んでいた琴美は、札幌の父が体調を崩した為、実家へ戻ることになる。
足が不自由になった父と、犬のトトとのニ人と一匹の生活。
教育者だった父は、子供の頃の琴美の学力をDランクだと判定しており、それは今でも琴美の心の傷となっていた。
そんな中、コロナが蔓延し、トトは認知症の症状がではじめていた。
読みながらどうしても自分の父について考えずにいられなかった。
もちろん介護について。
そう思うと、この小説の父親は、厳格かもしれないが、自分自身についてしっかり考えることのできる理想的な老人じゃないかと思う。
もしや認知症かもと自分で病院を調べて診察に行ったり、懐具合も考えて入居する施設を探したり。
何でも人任せにする私の父とは大違い。
最後は少し意外な展開にも思ったが、まだ30代なのだから、良い選択だなと感じた。