サロン部分オープン | ブラジル発 セクシー&キュートな洋服屋の生活裏話 (格安ネットショップもオープン ダンスファッション サルサ ナイトクラブに!)

サロン部分オープン

洋服屋部分は先にオープンしていたが、それから約1ヶ月遅れでサロン部分もオープンにこぎつけた。

ブラジルのサロンはシンプルである。必要な什器といったらシャンプー台1つ、チェア2脚、トレー、待合用のソファくらいなもの。値段もピンきりでチェアなんか新品でも6千円くらいからある。けれど、安物は使いづらいしすぐ壊れるので、当店用にはほどほどのものをオーダーした。

他に必要なものといえば美容材料だが、特別にメーカーに来てもらって選んだのは「カラー」と「トリートメント」用の材料だけ。日本人のわたしとしては「パーマ剤は???」と思ったが、美容師のフランク曰く。「そういうのは、注文が入ってから買いに行けばいいんだよ。」その時は、「さすがブラジル。のんびりしたもんだ。」と、ある意味感心したが、後日その意味が分かった。

クルクルヘアーの人が恐らく50%は占めるブラジル人で、わざわざクルクルパーマをかける人なんかいないのであった。

しかも、ちょっと変わったサービスをオーダーする人は、必ず事前に相談に来て、価格交渉をして予約を入れるから薬剤を買いに行く時間が十分にある。

余計な材料を在庫する必要がないのは、懐具合の厳しいわたし達にとってはうれしい限りだった。そして迎えたオープン当日、お客様はないだろうと思っていたが、長いことサロンの看板を上げて工事していたのが功を奏してか、数人の髪セットのお客様があった。

日本人のわたしとしては驚きだったが、ブラジル人は髪セットをサロンでしてもらう習慣があるのだ。日本人がサロンで髪セットをしてもらうのは、結婚式の披露宴出席だとか、特別なパーティに出席する時くらいで、年に数えるくらいしかないと思うが、ブラジル人は、夜の外食や週末のお出掛けと、人前に出る時には余裕さえあれば必ず「escovaエスコーバ」という髪セットをしてもらう。それもあってか値段も平均R$10(約4百円)くらいと格安である。

どうして、この髪セットのサービスのことを「escovaエスコーバ」というか?「escovaエスコーバ」とは、もともとブラシのことをいう。クルクルヘアに生まれた女の子にとって、風になびく日本人のようなサラサラヘアは憧れで、年頃になるとブラシで毎日毎日髪をとかして少しでも真っ直ぐな髪の毛にしようと努力する。これに由来しているのではないかと思う。なので、通常の髪セットは、シャンプーした後にドライヤーとクルクルブラシを使ってのまさに「髪伸ばし」作業である。

サロンに来る時にはたいていみんな梳かした形跡のない髪の毛を後ろに一まとめにしたり、塗れたままの状態でやって来るのだが、美容師フランクの手にかかると、どんなクリンクリンのヘアでもあっという間に風になびくサラサラヘアになるから不思議である。そして、髪の毛をサラサラにしただけで同じ服でもいきなりお洒落に見えてくる。これが癖になるからそんなに余裕のない若い女の子でもR$10を握りしめて週末にはサロンへと足を運ぶ。

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